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電力と通信を融合した吉野ケ里メガソーラーが完成 


作成日:2014.12.13|改訂日:

特集|電力と通信を融合した吉野ケ里メガソーラーが完成

 三井住友建設は三田川PC工場(佐賀県吉野ケ里町)内の未利用地約1万3000平方メートルに、メガソーラー「(吉野ケ里)三田川太陽光発電所」を完成させた。発電出力は1000キロワットで、年間127万キロワット時(一般家庭約350世帯分の年間消費電力量に相当)の発電量を見込む。発電状況のモニタリングには直流高圧電力ケーブル利用の電力線通信(PLC)を導入。商業ベースの太陽光発電所では初めての実用化になるという。PLC技術を活用した管理や保守・運営ノウハウを蓄積するため自社で事業化。出力250ワットの太陽光パネル14枚を直列接続したストリング(列)単位で、住友電気工業のPLC技術を使い、発電状況をモニタリングしている。計測用の配線や電源が不要になりパネル設置後、1日でセンサーの取り付け作業を終えた、という。
 今回は、このプロジェクトを特集してみる。 




三井住友建設 リリース 2014年12月08日

自社開発太陽光発電所の運転を開始
〜出力1,000kWにPLCストリング監視システムを導入〜

 三井住友建設株式会社(東京都中央区佃二丁目1番6号 社長 則久芳行)は、佐賀県吉野ヶ里町で開発を進めていた『(吉野ヶ里)三田川太陽光発電所』の完成を受け、12月5日に竣工式を執り行った。これは、同町に当社が保有する三田川PC工場の敷地内に、出力1,000kWの太陽光発電設備を設置し、年間約127万kWh(一般家庭の年間消費量の約350軒分)を発電するが、自社開発発電事業としては三井住友建設株式会社初の案件となる。





■ 商用施設として初のPLCストリング監視システムの導入

当太陽光発電所では、計測監視システムとして「PLCストリング監視システム」を導入した。これは、直流高圧電力ケーブルをそのまま通信媒体として利用するPLC(Power Line Communication;電力線通信)技術を用い、ストリング(太陽光パネル14枚)単位の発電状況をリアルタイムで計測するもので、住友電気工業株式会社がこの春実用化に成功し、商用施設としては初めて当発電所に導入したもの。
 電力線をそのまま活用するため新たな配線や電源が不要なうえ、クランプ型の電流センサーを使用するため、既存の施設にも設置が可能で、経済性にも優れます。当発電所においても、全ての施設が完成した後、2名の作業員によりわずか1日でセンサーの設置を完了し、その手軽さを実証した。
 同システムにより採取したストリングデータは、工場内に設置した監視システムに取り込まれ、パワコンや気象データとともに解析・表示されます。モニターには、ストリング単位の発電状況がリアルタイムで表示されるとともに、異常発生時にはその箇所が映し出される(写真2)。


 電力線を使ってデータを送信する電力線通信(PLC:Power Line Communication)の技術を利用した。通信用の配線や電源が不要なため、コストを抑えて監視システムを構築することができる。太陽光パネルをパワーコンディショナーにつなぐ接続箱の中に、ストリング単位で電流センサーを取り付ければ工事が完了する(図3)。住友電気工業が開発したシステムで、商用のメガソーラーでは初めて採用した。






 多数の太陽電池パネルを利用する発電設備では、複数のパネルをブロック単位にまとめて、「接続箱」で電力を集約してからパワーコンディショナーまで送る方法が一般的である。この接続箱の中にPLCの子機を設置して、パワーコンディショナーに接続した親機へデータを伝送する(下図2)。

 三田川太陽光発電所の年間の発電量は127万kWhを見込んでいる。一般家庭で350世帯分の電力使用量に相当する。発電した電力は2013年度の買取価格(1kWhあたり36円、税抜き)を適用して売電することができる。三井住友建設にとっては初めての発電事業で、今後も太陽光を中心に再生可能エネルギーの事業領域を拡大していく計画だ。



 1台の子機で最大16列の太陽電池パネルから電流のデータを集めることができる。この電流のデータに電圧を掛け合わせれば、列ごとの発電量がわかる。発電量によって太陽電池パネルの故障がないかを列単位で検知する。
 通常のメガソーラーでは1列に14〜18枚の太陽電池パネルを直列に接続することが多い。最大16列で合計250枚程度の太陽電池パネルのブロックを構成すれば、発電規模は50〜60kW程度になる。1MW(メガワット)のメガソーラーの場合には15〜20個のブロックが必要になり、ブロックごとに接続箱を用意する。
 太陽光発電システムの場合には、接続箱からパワーコンディショナーまで直流で電力を送る。接続箱に設置したPLC子機で電流のデータを重ね合わせて親機まで送ると、親機で信号を分離してデータを取り出すことが可能になる(下図3)。



 住友電気工業が開発したPLC方式の監視システムは、メガソーラーで標準的な600〜1000ボルトの高電圧の電力線に対応できる。2014年7月から販売を開始。




■ 今後の方針

 当社では、現在進行中の第4次中期経営計画において収益構造の重層化を目的とした再生可能エネルギー事業の推進を掲げており、引き続きその開発を進める考え。
 また、太陽光発電市場においては、今後、効率的な保守点検システムや発電性能の維持向上技術のニーズが高まると見込まれることから、当施設に導入したストリング監視システムを実験・実証の場として活用し、関連技術・ノウハウの開発・取得を進める予定。

■ 施設概要

施設名称: (吉野ヶ里)三田川太陽光発電所
設置場所: 佐賀県神埼郡吉野ヶ里町吉田2810(三井住友建設株式会社三田川PC工場内)
敷地面積: 工場敷地約34,900uのうち、未利用地 約13,000uを利用
発電出力: 1,000kW
太陽電池 多結晶シリコン型 250W×4,396枚=1,099kW
パワーコンディショナー 500kW×2台
想定年間発電量: 127万kW(一般家庭約350軒分)
売電単価: 36円/kWh(税別)
その他: PLCストリング監視装置(住友電工株式会社製)の導入
発電事業者: 127万kW(一般家庭約350軒分)
施工者: 全体工事 SMCテック株式会社(当社関係会社)、うち電気工事 株式会社岡田電機

 

■ お問い合わせ先

本件についてのお問い合わせは、下記までお願いいたします。

〒104-0051 東京都中央区佃二丁目1番6号
三井住友建設株式会社
広報室 平田豊彦
TEL:03-4582-3015  FAX:03-4582-3204

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