エネルギー環境太陽光発電太陽電池製造装置




日本の太陽電池製造装置メーカの可能性1.

太陽電池は環境に関する世界的な国策の1つとなっていることに加えて、全発電における構成比が極めて小さいことから、太陽電池関連ビジネスは長期間に亘って成長が見込める。

    1. ここ数年間は政府の政策によって太陽光発電システムを購入するインセンティブが働こう。しかし、中長期的には設置補助金やフィードインタリフが無くても、10 年以内で初期投資を回収できるようにシステム価格を抑える必要がある。
    2. 製造装置メーカーに求められるものは、高変換効率の太陽電池やその製造方法に適応した製造装置を提案・開発し、歩留まりや生産スピードの向上をもたらすことである。高変換効率化はシステム価格の全体的な引き下げが期待できるためである。
    3. 中長期的には日本の中小製造装置メーカーが太陽電池の製造装置業界で活躍できるチャンスが広がると予想する。太陽電池市場の拡大が期待されていることに加え、太陽電池メーカーはターンキー製造ラインよりもプロセス毎の製造装置を重視する可能性が高いためである。
    4. 太陽電池市場の拡大に伴って太陽電池の製造装置市場も拡大する。少なくとも太陽電池の生産量の増加分に対応するには新たな製造装置が必要である。長期的には新しい太陽電池や製造方法が開発されることも期待されており、その場合には更に大きな市場規模に拡大しよう。
    5. 新しいビジネスのきっかけをつかむことで、大きな成長が期待できるような高い技術力を持った製造装置メーカーは日本に数多く存在する。今後も太陽電池関連市場は大きな成長が見込め、その中で急速な成長を果たす中小製造装置メーカーが新たに誕生することに期待したい。

太陽光発電システムの拡大





コスト構造



導入の経済合理性



太陽電池製造装置の発展

製造装置の種類



製造装置メーカーへの期待



ターンキーというビジネスモデル



今後の展望





太陽電池産業を変革する生産設備ターンキーシステム2.

    1. 第三次石油危機とも言える石油価格の高騰とエネルギー資源問題
    2. 環境問題の意識の急激な高まり
    3. 政府支援、公共政策の変化
    4. オイルマネー等、世界的な投資資金の流れの変化
    5. 太陽電池セルデバイスの技術進歩
    6. 太陽電池セル及びモジュールの製造装置と製造技術の進歩













薄膜シリコン型太陽電池は、以下に示すようにクリステンセンが主張する「破壊的イノベーション」(クリステンセン、2001)に必要な条件を多数備えている。すなわち、

@ 液晶パネルで確立された大型薄膜シリコン形成技術。
A 性能(光電変換効率)は低いが製造コストが安い。
B 品質向上は必要であるが実用上は問題ないレベルにあるモジュール製品。
C 基板選択が可能で応用市場が拡大し易い。
D 大規模・大量生産向きのモジュール製造ライン。
E 生産設備企業のターンキーシステムで短期間に工場立ち上げが可能。

直近の世界的経済不況で一時的に停滞したが、環境問題の追い風が強まる方向にあるので、薄膜シリコン型太陽電池モジュールとその生産設備企業の「ターンキーシステム」による破壊的イノベーションは急速に進むと予想される。
太陽電池の応用市場については社会インフラ系を中心に拡大する状況にあり、民生・情報機器向けの半導体や液晶とは大きく違った産業構造になると考えられる。具体例として は、シャープの堺コンビナート構想のように、太陽電池製造企業と大型発電システム企業、電力会社、地方自治体の連携、液晶パネル等他産業との連携により、太陽電池産業全体が社会インフラを包含した広範囲な単純水平分業型構造に進展する可能性が高い。


※ターンキーシステム
ターンキーシステム(英語:Turnkey system)と呼ばれる装置、生産設備やシステムなど全て一式で製造しそれを顧客に販売・設置する形態。顧客側である生産・研究設備などの買い手はその設備の構築には全く係わらず完成した段階でその設備の稼働を単に電源を入れるキーを廻すだけで稼働を開始できる設備・システム、いわゆる「ターンキーシステム」を製造する者も現れ買い手は自社の製品を製造する設備をシステム製造業者に全面的に任せた方式の始まりでもあった。すなわち、OEMが業者Bの立場から顧客の設備稼働直前まで一式を請け負うシステムの手法へと変化していった。例えば、食品製造業者がコンピュータ化された生産設備を全てコンピュータ関係の業者に任せできあがった食品生産システムなどはターンキーシステムと呼ばれる。また病院の全コンピュータ化業務システムなどもこれに該当するものが多い。





脚注及びリンク


1.日本の太陽電池製造装置メーカの可能性」,大和総研 藤巻潤一,2009.spring
2.太陽電池特集:主導権握る装置メーカー、高度化が生き残りのカギ,ロイター 2006.10.24
3.[太陽電池製造装置] (野村証券),2011.03.22
4.太陽電池モジュール製造設備|日清紡メカトロニクス株式会社
5.注目の太陽光発電関連銘柄, 2008 MARUSAN-SEC,
6.SEMIおよびVDMAが太陽電池製造装置B/Bレシオを発表−2010年第4四半期のBBレシオは1.13、装置産業は拡大の見通し,SEMIジャパン PV部,2011.06.07
7.太陽電池産業を変革する生産設備ターンキーシステム」,宇野正 2009.08
8.太陽光発電システム関連、製造装置関連の市場を調査「太陽光発電システム 2030年世界市場 26兆4,000億円 (2010年比4.6倍)」,富士経済,2012.01.12
9.FPD(フラットパネルディスプレイ)製造装置・太陽電池パネル製造装置 、旭興産株式会社
10.オプトラン「製品カタログ
11.平田機工「太陽電池関連:搬送システム〜組立装置
12.東京エレクトロン、東京エレクトロン株式会社の太陽電池用製造装置事業についてのお知らせ、2008.02.18
13.東レエンジニアリング株式会社、太陽電池製造設備
14.同上、高信頼性印刷装置
15.株式会社 エヌ・ピー・シー
16.太陽電池製造装置で世界一食品関連から見事な転身を遂げたエヌ・ピー・シー,福田佳之
17.太陽電池製造装置がテーマの銘柄、Kabutan.jp
18.AMAT、スクリーン印刷方式の結晶シリコン太陽電池製造装置の新プラットフォームを発表、2011.09.01
19.コマツ、半導体ウェーハ製造装置&太陽電池ウェーハ製造装置
20.薄膜太陽電池製造ライン向けレーザパターニング装置を開発、川崎重工 ホーム、2011.11.29
21.アルバックの太陽電池製造一貫ライン2007.12.31
22.キヤノントッキの太陽電池製造装置
23.株式会社フェローテック、太陽電池用シリコン多結晶製造装置



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