自然科学地球 天文地理学太陽光エネルギー




作成日:2019.03.25|更新日:

ソーラーシェアリングと地域経済

太陽光発電の新たなあり方として近年注目されているソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)。発電と農業の両社を並行して運営していくことは、これまでの発電事業とはことなった考え方を求められる。発電事業として、農業として適切に運営をしていくにはどうすればよいのかを、千葉エコ・エネルギーの馬上丈司氏が解説する(ソーラーシェアリングと地域経済 | コラム | 環境ビジネスオンライン 2018.08.20)。
ソーラーシェアリングとは、農地に支柱を立てて上部空間に太陽光発電設備等の発電設備を設置し、農業と発電事業を同時に行うことをいう。農林水産省では、この発電設備を「営農型発電設備」と呼んでいる。
農林水産省は、これまで農地への太陽光発電設備等の設置は、支柱の基礎部分が農地転用にあたるとして認めてこなかった。しかし、農地における農業の適切な継続を前提に、これを「一時転用」として認めることとし、その指針をとりまとめ、2013年3月に、「支柱を立てて営農を継続する太陽光発電設備等についての農地転用許可制度上の取扱いについて」を公表した。これによりソーラーシェアリングを行うことが可能となった。

農林水産省が示した指針の概要は以下の通り。
01.支柱の基礎部分について、一時転用許可の対象とする。転用許可期間が3年間以内であること(問題がない場合には再許可可能)。
02.支柱は簡易な構造で容易に撤去できるものであること。
03.下部の農地における適切な農業の継続が確実であること。
04.下部の農地における単収が同じ年の地域の平均的な単収と比較しておおむね2割以上減少しないこと。
05.許可の条件として、年に1回の報告を義務付け、農産物生産等に支障が生じていないかを確認すること。
一方、優良農地の確保に支障を生じないことを前提とする耕作放棄地における取扱い等については、引き続き検討するとしている。
近年、農業と発電事業を両立することができる営農型発電設備が新たに技術開発されて実用段階となっている。このようなケースについて、農地転用許可の対象となるか否かを判断する指針づくりも求められていた。農林水産省による指針の発表を受けて、売電収入を得ることで収入を増やすことができる農家の新しい投資の形として、農村地域の振興策として、ソーラーシェアリングに対する注目が高まっている。



2018年8月時点で、すでに全国で1,100件あまりが稼働

昨今注目を浴びるソーラーシェアリング(営農型太陽光発電)は、農林水産省が公表したデータによると2017年3月末時点で国内に1,182件(新規許可件数)あり、設置面積は330.9haとなっている。2013年3月末に『支柱を立てて営農を継続する太陽光発電設備等についての農地転用許可制度上の取扱いについて』(24農振第2657号農林水産省農村振興局通知)が発出されてから4年での実績である。
2018年5月にはソーラーシェアリングの大きな制度改正があり、前述の通知は『30農振第78号農林水産省農村振興局通知』として新たに発出され、ソーラーシェアリングの設備設置に必要な農地の一時転用許可期間が従来の3年以内から条件付きで10年以内に延長された。これに際して、ソーラーシェアリングへ政策的に何を期待しているのかが示されている。
今次の改正に併せて、さまざまな資料が農林水産省から公表されている中に、「農業経営の改善や地域の活性化の効果を期待」という一文がある。また、『営農型太陽光発電取組ガイド』の表紙では、「作物の販売収入に加え、売電による収入が継続的に得られるため、農業者の収入拡大による農業経営のさらなる規模拡大や6次産業化の推進が期待」されるとしている。このように、ソーラーシェアリングには単に農地を利用して太陽光発電事業ができるというのではなく、農業を自然エネルギー事業によって支える、活性化させていくという役割が期待されている。



2月 | 2019 | NECO(一般社団法人自然エネルギー共同設置推進機構)

農業振興を目指すソーラーシェアリングの実践事例

匝瑳メガソーラーシェアリング

】匝瑳メガソーラーシェアリング

本事業には、複数の関係企業が出資を行って「匝瑳ソーラーシェアリング合同会社」を設立し、発電事業を行うスキームである。発電設備下での営農は地元の農業法人Three little birdsに委託。また、売電収入の一部は"地域支援金"として、地元の地域振興に還元される仕組みとなっている。

太陽光発電許認可申請について

背景と効果

農業者の高齢化と、それに伴う耕作放棄地の増加という課題に直面していた匝瑳市飯塚地区において、"匝瑳メガソーラーシェアリング第一発電所"の完成は耕作放棄地であった土地が再び農地として活用されるだけでなく、他の地域からの注目度が増し、地域への移住・定住者が増えるなど多くのメリットをもたらしている。



株式会社エコ・マイファーム

株式会社エコ・マイファーム


Sola Share ソラシェア

ソーラーシェアリングポータルサイト



千葉エコ・エネルギー株式会社

千葉市大木戸アグリ・エナジー1号機



脚注および関連項目


  1. 2016年02月03日:米と発電の二毛作成果報告 福永博建築研究所
  2. 2016年02月03日:「米と発電の二毛作」が順調に進む、収穫量に影響なく電力を供給
  3. 2018年04月26日:営農型太陽光発電の優良事例,農林水産省食料産業局,
  4. 2018年02/03月:,環境省_エコジン 2018年2月・3月号 VOLUME.63|特集 5つのエコ・アイデア
  5. 年月日:




WEEF

Copyright (C) WINDOFWEEF All Rights Reserved.
inserted by FC2 system