防災雷・雹・霙

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見える化
雷・雹・霙



雹・霙

  地面や海面から、多量の水蒸気を含んだ空気が上昇すると水蒸気は凝結して水滴,さらに氷晶になり、氷晶は水蒸気を吸収して霰や雪に成長する。この限が落下するときに小さな氷晶と衝突すると、霰にはマイナス,小水晶にはプラスに帯電する,小氷晶は上昇し扇は落下するため、積乱雲の上部はプラス 下部はマイナスの電荷がたまることになる。同時に地上ではプラスに帯電し雲の下部のマイナス電荷との間で火花放電が発生する。これが対地放電(落雷)である。一方、発達した積乱雲の中や雲と雲こ間でも放電は発生し、霊放電という。図は雲放電と落雷が同時に発生したときの写真である。

雷の種類

 雷が発生する積乱雲を引き起こす上昇気流の原因によって、以下のように分類することができる。

.熱 雷

 上空に冷気があるときに地面や海底の暖気が上昇し、積乱雲(雷雲)が発生する。夏の太平洋高気圧に覆われた気象状態は2〜3日維持され、ほば毎日積乱雲が発生し、雷が発生しやすい「雷3日」とよばれる.。

.界 雷

 温暖前線や寒冷前線付近の上昇気流にドって発生する雷雲を界雷、前線雷ともいう。季節は問わず、強い前線が通過するときに発生する。

渦雷(低気圧雷)

 低気圧の上昇気流で発生す号雷雲で、台風に伴う雷はこの一種である。.

熱界雷

 実際には、雷雲は複数の原因が重なって発生する。熱雷の発生しやすい気象条件下で前線が通過するときに発生するものを熱界雷という。夏の雷雲の多くはこの型である。右図は、雲放電と対地放電(落雷)の1日あたりの発生数を月別に示したものである。雲放電、対地放電ともに発生数は8月に最大になり、雲可電の発生は1日1万回を超え、対地放電も数千回に達する。夏は冬に比べて発生数は約100倍で恐る。夏季雷は、主に北関東、濃尾平野、京都盆地、奈良盆地、北九州、南九州などで頻繁に発生する。午前中から山沿い地域で積乱雲が形成され放電が発生し、タ方に平野や沿声部に達し、放電は深夜にも及ぶことが多い。冬季雷は、晩秋から冬季に日本海で多く発生する。.シベリアからの寒気の吹き出すと、日本海で積乱雲が形成され,沿岸部で雷が発生する。ほとんどが熱雷や界雷である。主に秋田から福岡までの日本海沿岸の海岸線から約25kmの内陸地域で発生する。冬季雷の発生は夏季雷に比べて発生数は少ないが、1回あたりの雷の電気量が大きく、落雷時の被害は大きい。積乱雲は内陸に進むとすぐに消滅するが、同じ地域に次々に雷雲が進入してくるため、長時間、雷が続くことがある。時節柄、「雹おこし」、「ぶりおこし」とよばれる。
 左図には、2006〜2008年の夏季(6〜8月)と冬季(12〜2月)の対地放電の検知数を示す。夏季雷は15〜16時頃にはっきりしたピークがあるのに対し、冬季雷の発生に時間的な差があまりみられない。この差は雷の原因となる積乱雲の発生が、夏季雷が夏の昼間の強い日射によるのに対し、冬季雷は冬季季節風の吹き出しによるため、発生の気象条件の時間規模の違いによる。.

降雹

 雹は激しい上昇気流をもつ積乱雲内で生成されるので雷とともに起こることが多い。発達した積乱雲の中で形成された大きな氷晶は、落下途中で表面が融解するが、強い上昇気流に再び吹き上げられ、再び凍結する。この過程をくり返すうちに小氷晶や過冷却の水滴が付着して霜に成長する。このため、電の断面は、融解後に凍結した透明な層と付着した氷晶による不透明な層が交互に形成されて同心円状の層状構造をすることが多い.図に典型的な雹粒断面写真を示す。
 雹は成長するにつれてその重さを増し、その重さを気流が支えきれなくなると地上に落下する。雹は激しい積乱雲の発生が多い夏季に発生することが多いが、夏は地表の気温が高く、雪が融解し雨粒になる。このため、雪は5〜6月に起こりやすい。日本海側では、冬季の季節風の吹き出し時に積乱雲が発達しそのときに降雪がある。
 一般に雹の大きさは数mmのものが多い圧時に数cmに成長し、ゴルフボール大となる。アメU力海洋大気庁による公式記録では、2003年6月22日にアメリカのネブラスカ州に降った直径17.8cm,周囲47.6cmの雪を世界最大としている。

雷ナウキャスト

 気象庁では,2010年5月から「雷ナウキャスト」の提供を始めた。雷の発生の可能性やその激しさを1 km格子単位で解析し、10分ないし、60分先までの予測を行う。全国に30か所配備された検知局で雷監視システムで対地放電と雲放電を検知し、気象レーダによる雷解析をもとにして、雷の可能性と活動産を4段階で予測する。半径5kmの範囲での雷ナウキャストの実績をみると、夏季には捕捉率が70%、的中率は50%以上に達する。冬季には精度の低下がみられる。

雹による被害

 降雹による被害を雹害(ひょうがい)という。小さな雹が大量に降った場合、積雪のように堆積してビニールハウスなどを破損させたり、植物の葉を落としたりする。直径が5cm以上もあるような巨大な雹は落下速度が100km/hを超え、単独でも甚大な被害を出す。自動車のボンネットや窓ガラス、家屋を破損させたり、農作物に大きな被害を与えたりする。大きな雹が人間や動物に当たると怪我をして、頭部に直撃した場合には脳震盪を起こしたり、死の危険性さえある。英語圏などでは激しい降雹を"hail storm(雹嵐)"と呼ぶ。
・1888年4月30日、インドのムラーダーバードでオレンジ大の雹が降り、230人が死亡した。
・1959年、アメリカカンザス州北西部で1時間半にわたって雹が降り続き、18インチ(約45cm)も積もった。
・1986年4月14日、バングラデシュのゴパルガンジで、2.25ポンド(約1kg)の雹が降り、92人が死亡した。



脚注・文献・リンク


1.「平成12年5月24日関東北部で発生した降雹被害
2.「平坦な底面を有する物体の着水衝撃力に関する研究
3.「衝撃力の計算



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