地球温暖化とはなにか

地球温暖化とは、地球表面の大気や海洋の平均温度が長期的に見て上昇する現象である。単に「温暖化」と言うこともある。
地球の歴史上では、気候が温暖になったり寒冷になったりということが幾度となく繰り返されてきたと考えられており、「温暖化」は単に地球全体の気候が温暖に変わる現象を指すこともある。しかし普通は、近年観測され将来的にも続くと予想される、「20世紀後半からの温暖化」について指すことが多い。過去の気候における温暖化であることを特に明記していなければ、「温暖化」という言葉は後者を指す。
大気や海洋の平均温度の上昇だけではなく、生物圏内の生態系の変化や海水面上昇による海岸線の浸食といった、気温上昇に伴う二次的な諸問題まで含めて「地球温暖化問題」と言われることもある。現在、温暖化が将来の人類や環境へ与える悪影響を考慮して、さまざまな対策が立てられ、実行され始めている。一方で、その対策に要するコストが非常に大きくなるとみられることから、その負担や政策的な優先度等をめぐって国際的な議論が行われている。
地球の気候に関しては、時間的・空間的にさまざまなスケールで温暖化と寒冷化が起こってきた。この、「人為的・自然起源に関わらないすべての気候の時間的変動」を気候変動(climate change)という。IPCCはこちらの意味を採用しているが、UNFCCCでは「人為的なものに起因する気候の変動」という意味で用いられ、非人為的なものは気候変化 (climate variability) と呼んで区別している。「人為的・自然起源に関わらないすべての気候の時間的変動」を気候変化と呼ぶ向きもある。地球温暖化問題は「人為的なものに起因する気候の変動」という意味での「気候変動問題」と呼ばれることもある。






歴史的経過

地球の気候に関しては、1980年代前半頃までは「地球寒冷化」が学界の定説であった。しかしこの寒冷化説は根拠に乏しく、科学的に調べていく過程で、実は地球が温暖化していることが明らかとなっていった。一般の間でも寒冷化説が広まっていたが、1988年にアメリカ上院の公聴会におけるJ.ハンセンの「最近の異常気象、とりわけ暑い気象が地球温暖化と関係していることは99%の確率で正しい」という発言が、「地球温暖化による猛暑説」と報道され、これを契機として地球温暖化説が一般にも広まり始めた。国際政治の場においても、1992年6月の環境と開発に関する国際連合会議(地球サミット)にて気候変動枠組条約が採択され、定期的な会合(気候変動枠組条約締約国会議、COP)の開催が規定された。研究が進むにつれ、地球は温暖化しつつあり、人類の排出した温室効果ガスがそれに重要な役割を果たしているということは、議論や研究が進む中で科学的な合意(コンセンサス)となっていった。このコンセンサスは2001年のIPCC第3次評価報告書(TAR)、2006年のスターン報告2007年のIPCC第4次評価報告書(AR4)などによって集約された。問題提起から約20年を経て、その対策の必要性は国際的かつ学術的に広く認められるに至っている。

※「地球温暖化に関する動きの歴史」を参照
種々の地球温暖化要因のうちで、唯一、人為的制御が可能なものは、温室効果ガス削減である。そこで世界的な削減義務としての京都議定書が1997年に議決され2005年に発効し、議定書の目標達成を目処に削減が行われてきた。欧州では順調に削減が進み、目標達成の目処が立っている。しかし主要排出国の米国が参加しておらず、また先進国のカナダが目標達成をあきらめたり、日本が削減義務達成に失敗しそうな情勢になっている。途上国の排出量を抑制する道程も定まっていない。その一方で、温暖化の被害を最小にするには、京都議定書より一桁多い温暖化ガスの排出量削減率が必要とされる。2007年のハイリゲンダムサミットにおいては「温室効果ガスを2050年までに半減する」という目標が掲げられたが、具体的な削減方法や負担割合については調整がつかず、2007年12月の温暖化防止バリ会議(COP13)においても数値目標を定めるには至っていない。しかし、国際政治の舞台では温暖化問題あるいは温暖化対策が主要な議題とされることが多くなってきているのは明白である。全世界的な目標提示あるいは更なる削減の枠組みとして、現在は「ポスト京都議定書」の議論が進んでいる。






近年の気温の変化

現在、地球表面の大気や海洋の平均温度は、1896年から1900年の頃(5年平均値)に比べ、0.75°C(±0.18°C)暖かくなっており、1979年以降の観測では下部対流圏温度で10年につき0.12から0.22°Cの割合で上昇し続けている。1850年以前、過去1000年から2000年前の間、地表の気温は中世の温暖期や小氷期のような変動を繰り返しながら比較的安定した状態が続いていた。しかしボーリングに得られた過去の各種堆積物や、樹木の年輪、氷床、貝殻などの自然界のプロキシを用いて復元された過去1300年間の気温変化より、近年の温暖化が過去1300年間に例のない上昇を示していることが明らかとなった(AR4)。



気温の測定手段としては、過去の気温については上記のように自然界のプロキシを用いて復元される一方、計測機器を使用した地球規模での気温の直接観測が1860年頃から始まっている。特に最近の過去50年は最も詳細なデータが得られており、1979年からは対流圏温度の衛星による観測が始まっている。AR4の「世界平均気温」については、都市のヒートアイランド現象の影響が最小限となるよう観測地点を選び、地表平均気温の値を算出している。観測地点の選定や都市化の影響等など、測定精度に関してはなお一部で議論もある。



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09気象庁 2014年の世界と日本の年平均気温について(速報) 2014.12.26




最新注目情報





出典




外部リンク


  1. 環境省 地球温暖化防止京都会議(COP3)のページ 地球温暖化解説
  2. 「Solar radiation」 - Encyclopedia of Earthにある「太陽放射」についての項目(英語)。
  3. Total solar irradiance data archive 1978-2007 国立地球物理学データセンターのウェブサイト (英語)
  4. A Comparison of Methods for Providing Solar Radiation Data to Crop Models and Decision Support Systems, Rivington et al. (英語)
  5. Evaluation of three model estimations of solar radiation at 24 UK stations, Rivington et al. (英語)
  6. High resolution spectrum of solar radiation パリ天文台のウェブサイト (英語)
  7. Solar Position Calculator 太陽の位置などを計算 (英語)
  8. Measuring Solar Radiation National Science Digital Libraryのレッスン内容 (英語) Websurf astronomical information 太陽、月の位置や高度などを計算 (英語)
  9. Daylength 日照時間を計算 (英語)
  10. An Excel workbook 太陽の位置と太陽放射量を計算。 (英語) Greg Pelletierによる。
  11. DOE information 太陽スペクトルの観測や測定について
  12. ASTM Standard アメリカ合衆国各地の太陽スペクトル
  13. SOHO による現在の太陽のスナップショット
  14. NASA Eclipse homepage
  15. Nasa SOHO (Solar & Heliospheric Observatory) satellite (FAQ)
  16. NASA/Marshall Solar Physics website


関連項目


  1. 「気候変動の第一人者ジェイムズ・ハンセン博士に政府の弾圧」(DemocracyNow!Japam)
  2. 太陽帆
  3. 気候
  4. 収支
  5. 仕事率の比較
  6. 太陽-太陽光-太陽放射
  7. 温室効果-地球温暖化
  8. 新エネルギー





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