507 特許特許研究室マイクロ分光素子を用いたイメージセンサ





特集|マイクロ分光素子を用いたイメージセンサ

 パナソニック株式会社は、光の波の性質(光波)を使って撮像素子に入射する光を色ごとに分離できる、独自の「マイクロ分光素子」を考案・開発し、イメージセンサに適用することで高感度なカラー撮影を実現する事に成功。光の回折現象を微細な領域で制御するマイクロ分光素子により、カラーフィルタを使用しない色配置が可能となり、カラーフィルタを使用する従来の方式と比べ、約2倍の高感度化を実現した。イメージセンサはデジタルカメラのキーデバイスとして、スマートフォン、デジタルスチルカメラ、ビデオカメラなどのデジタル映像機器や、車載、オフィスなどのセキュリティ用途、医療現場など、さまざまな分野で使用されてる。特に、機器の小型化と高い解像度を必要とする場合、本開発の技術により、イメージセンサの種類にかかわらず、明るい画像信号を得ることが可能となる。今回はその技術概要を探る。

特開2012-015424|固体撮像装置

Fターム
4M118 5C024

概要

複数の画素セルと垂直信号線とを備え、画素セルは、光電変換膜26と画素電極27と透明電極25と増幅トランジスタとリセットトランジスタとアドレストランジスタとを有し、固体撮像装置は、さらに、透明電極25の上に形成された低屈折率透明層2と、低屈折率透明層2内に埋め込まれた、低屈折率透明層2より高い屈折率の複数の高屈折率透明部21a、21b及び21cとを備え、高屈折率透明部21a、21b及び21cは、高屈折率透明部21a、21b及び21c内に入射する光を0次回折光と1次回折光と−1次回折光とに分離して光電変換膜26に向けて出射することで、高色再現性と高感度を有する固体撮像装置を提供する。

図1

【符号の説明】
1、10、11、12、21a、21b、21c 高屈折率透明部 2 低屈折率透明層 3 光 4 波面 6、14 0次回折光 7、8、9 導波モード 13 局在箇所 15、50 1次回折光 16、51 −1次回折光 17 カメラレンズ 18 画素セル 20 マイクロレンズ 22 絶縁層間膜 23 配線 24 受光部 25 透明電極 26 光電変換膜 27 画素電極 28 LSI配線 29 ゲート電極 30 拡散層 31 素子分離領域 32 半導体基板 33 サブ波長構造レンズ 34 微小領域 35 高屈折率材料 36 低屈折率材料 52、57 赤色光 53、58 緑色光 54 緑以外の光 55、59 青色光 56 青以外の光 60 赤以外の光

背景技術

 一般的な固体撮像装置では、受光部として埋め込みフォトダイオード構造が用いられている。また、特許文献1は、固体増幅装置を構成する制御電極の上に光電変換層を形成しこの上に透明電極層を設け、ここに印加した電圧の作用を、光電変換層を介して制御電極に及ぼすことにより良好なSN比で光情報を電気信号に変える装置、いわゆる、積層型の固体撮像装置を開示している。
【特許文献1】特開昭55−120182号公報
【発明が解決しようとする課題】
積層型の固体撮像装置は、画素回路が形成された半導体基板の上に絶縁膜を介して光電変換膜が形成された構成を有している。このため、光電変換膜にアモルファスシリコン等の光吸収係数が大きい材料を用いることが可能となる。例えば、アモルファスシリコンの場合、波長550nmの緑色の光は、0.4nm程度の厚さでほとんど吸収される。
また埋め込みフォトダイオード構造が用いられないため、光電変換部の容量を大きくすることが可能であり、飽和電荷量を大きくできる。さらに、電荷を完全転送しないため付加容量を積極的に付加することも可能であり、微細化された画素セルにおいても十分な大きさの容量が実現でき、さらに、ダイナミックランダムアクセスメモリにおけるスタックセルのような構造とすることも可能である。
しかし、特許文献1に示された固体撮像装置では、入射光を各色に分離するために一般的な顔料タイプのカラーフィルタが用いられた場合、所望の色以外の光はカラーフィルタで吸収されるため、入射信号の損失が発生する。従って、特許文献1に示された固体撮像装置は、色再現性特性と感度特性との両立が困難であるという課題を有している。
そこで、本発明は、前記課題に鑑み、高色再現性と高感度とを有する固体撮像装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の一態様に係る固体撮像装置は、2次元状に配列された複数の画素セルと、前記画素セルの列に対応して設けられ、対応する列の前記画素セルの信号電圧を伝達する垂直信号線とを備える固体撮像装置であって、前記画素セルは、半導体基板上に形成され、入射光を光電変換する光電変換膜と、前記光電変換膜の前記半導体基板側の面上に形成され、前記光電変換膜と接する画素電極と、前記光電変換膜の前記半導体基板側の面と反対側の面上に形成され、前記光電変換膜に定電圧を印加する透明電極と、前記半導体基板内に形成されたトランジスタであって、前記画素電極と結線されたゲート電極を有し、前記画素電極の電位に応じた信号電圧を出力する増幅トランジスタと、前記半導体基板内に形成されたトランジスタであって、前記増幅トランジスタのゲート電極の電位をリセットするリセットトランジスタと、前記半導体基板内に形成されたトランジスタであって、前記増幅トランジスタと前記垂直信号線との間に設けられ、前記画素セルから前記垂直信号線に信号電圧を出力させるアドレストランジスタとを有し、前記固体撮像装置は、さらに、前記透明電極の上に形成された低屈折率透明層と、前記低屈折率透明層内に埋め込まれた、前記低屈折率透明層より高い屈折率の複数の高屈折率透明部とを備え、前記高屈折率透明部は、前記高屈折率透明部内に入射する光を0次回折光と1次回折光と−1次回折光とに分離して前記光電変換膜に向けて出射することを特徴とする。
本態様によれば、分光素子により入射光を各色成分に分離し、異なる画素セルの光電変換膜に導くことができるので、一般的な顔料タイプのカラーフィルタと比べて色分離における吸収による光量ロスを低減できる。その結果、高色再現性と高感度とを有する固体撮像装置を実現できる。
また、固体撮像装置は積層型の構造を有するため、光電変換部の上方に配線が形成されない。従って、分光素子から出射された、光入射面に対して斜めに向かう光が配線により遮光されるのを抑えることができる。その結果、さらに高感度の固体撮像装置を実現できる。
本発明の一態様に係る固体撮像装置は、積層型構造と分光素子とを有することにより、高画素ならびに感度の向上を実現できる。よって、デジタルビデオカメラ、デジタルスチルカメラ、カメラ付携帯電話機、監視用カメラ、車載用カメラ、及び放送用カメラをはじめとするイメージセンサ関連製品の性能向上及び低価格化を実現できる。

図面の簡単な説明
図1】本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の基本構造を示す断面図
図2】本発明の実施の形態1に係る固体撮像装置の分光素子と光電変換部との相対位置関係を示す図
図3A】本発明の実施の形態1に係る補色分光型光学素子の構造を示す断面図
図3B】本発明の実施の形態1に係る補色分光型光学素子の構造を示す断面図
図3C】本発明の実施の形態1に係る補色分光型光学素子の構造を示す断面図
図3D】本発明の実施の形態1に係る補色分光型光学素子の構造を示す断面図
図3E】本発明の実施の形態1に係る補色分光型光学素子の構造を示す断面図
図3F】本発明の実施の形態1に係る補色分光型光学素子の構造を示す断面図
図4】本発明の実施の形態2に係る固体撮像装置の基本構造を示す断面図
図5A】本発明の実施の形態2に係るRGB分光型光学素子の構造を示す断面図
図5B】本発明の実施の形態2に係るRGB分光型光学素子の構造を示す断面図
図5C】本発明の実施の形態2に係るRGB分光型光学素子の構造を示す断面図
図5D】本発明の実施の形態2に係るRGB分光型光学素子の構造を示す断面図
図6】本発明の実施の形態3に係る固体撮像装置の基本構造を示す断面図
図7A】本発明の実施の形態3に係るサブ波長構造レンズの上面図
図7B】本発明の実施の形態3に係るサブ波長構造レンズの上面図
図8A】本発明の実施の形態の比較例に係る分光素子の断面図
図8B】本発明の実施の形態の比較例に係る分光素子の断面図
図8C】本発明の実施の形態の比較例に係る分光素子の断面図
図8D】本発明の実施の形態の比較例に係る分光素子の断面図
図8E】本発明の実施の形態の比較例に係る分光素子の断面図
図8F】本発明の実施の形態の比較例に係る分光素子の断面図
図9】(a)本発明の実施の形態の比較例に係るカメラシステムの構造を示す断面図である。(b)本発明の実施の形態の比較例に係る固体撮像装置の構造を示す断面図






脚注及び関連項目







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