507 特許特許研究室特集|ダイズ工場




特集|ダイズ工場



特開2012-196202|植物の栽培方法および植物の栽培装置

要約

本 発明の植物の栽培方法は、培養液を用いた水耕栽培による植物の栽培方法であって、前記植物の根域に対して、可視域の波長範囲にある光を照射することを特徴とする。前記光は、波長[nm]が600〜750の範囲にある赤色系の光α、波長[nm]が435〜500の範囲にある青色系の光βおよび/または波長[nm]が570〜600の範囲にある黄色系の光γを条件とした水耕栽培において、植物の生育を促進することができる植物の栽培方法および植物の栽培装置の提供。

図1

【符号の説明】
10・・・植物の栽培装置、11・・・第一空間、12・・・容器、13・・・仕切部材、14・・・第一光源、15・・・第一遮光部材、16・・・第二空間、17・・・第二光源、18・・・第二遮光部材、19・・・基板、20・・・光源、40・・・植物、41・・・根域、42・・・地上部、50・・・培養液。

背景

 従来、屋内にて水耕栽培などにより人工的に農作物などの植物を栽培する場合、植物は光合成によって成長するため、植物の地上部(茎と葉)に、太陽光または太陽光に代わる人工光を照射している。
人工光を用いる場合、その光源としては、電熱灯、放電ランプ、蛍光灯、発光ダイオード(LED)などが用いられている。これらの光源の中でも、植物が生育するのに必要な波長の光のみを放射する、消費電力が小さくかつ電力/光変換効率がよい、寿命が長い、小型であるなどの特徴から、LEDが好適である。
植物の生育には、波長400〜500nmの青色系の光と、波長600〜700nmの赤色系の光とが必要であることが知られている。そこで、光源としてLEDを用いた植物の栽培では、照明板に、赤色系の光を発光するLED(赤色系LED)と青色系の光を発光するLED(青色系LED)を複数配設し、赤色系LEDと青色系LEDを同時または交互に点灯することにより、植物の地上部に、赤色系の光と青色系の光を照射している(例えば、特許文献1参照)。

 LEDを用いて、地上部に光を照射する植物の栽培方法は、他の光源を用いた栽培方法よりも、省エネルギーにおいて高い効果が得られるものの、植物の生育を促進する点については顕著な効果が得られていなかった。そこで、水耕栽培などの人工栽培において、光源としてLEDを用いた場合、植物の生育を促進する方法が検討課題の1つとなっていた。

本発明の植物の栽培方法は、培養液を用いた水耕栽培による植物の栽培方法であって、前記植物の根域に対して、可視域の波長範囲にある光を照射することを特徴とする。
本発明の植物の栽培方法において、前記光は、波長[nm]が600〜750の範囲にある赤色系の光α、波長[nm]が435〜500の範囲にある青色系の光βおよび/または波長[nm]が570〜600の範囲にある黄色系の光γであることが好ましい。
本発明の植物の栽培方法において、前記光αの光合成有効光量子束密度[μmol/m/s]は、対象とする植物によってその好適範囲が異なるが、1〜200の範囲にあることが好ましい。光合成有効光量子束密度が1未満であれば、根域への光照射効果に乏しく、200を超えると植物の生育が阻害されることがある。
また、発明の植物の栽培方法において、前記光βの光合成有効光量子束密度[μmol/m/s]は、対象とする植物によってその好適範囲が異なるが、1〜200の範囲にあることが好ましい。光合成有効光量子束密度が1未満であれば、根域への光照射効果に乏しく、200を超えると植物の生育が阻害されることがある。
また、本発明の植物の栽培方法において、前記光γの光合成有効光量子束密度[μmol/m/s]は、対象とする植物によってその好適範囲が異なるが、1〜200の範囲にあることが好ましい。光合成有効光量子束密度が1未満であれば、根域への光照射効果に乏しく、200を超えると植物の生育が阻害されることがある。
本発明の植物の栽培方法において、前記植物は、野菜類、花卉類および穀類であることが好ましい。
本発明の植物の栽培方法において、前記野菜類は、葉菜類、根菜類および果菜類であることが好ましい。
本発明の植物の栽培方法において、前記葉菜類は、小松菜、ホウレン草、レタス、ミツバ、ねぎ、ニラ、サラダ菜、パセリ、青梗菜、春菊、ペパーミント、甘草およびバジルの群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
【本発明の植物の栽培方法において、前記根菜類は、大根、二十日大根、人参、朝鮮人参、わさび、じゃがいも、サツマイモ、カブおよび生姜の群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の植物の栽培方法において、前記果菜類は、トマト、イチゴ、胡瓜、メロン、茄子およびピーマンの群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の植物の栽培方法において、前記花卉類は、バラ、シクラメン、チューリップ、キンギョソウ、ダリア、キク、ガーベラおよびランの群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の植物の栽培方法において、前記穀類は、イネ、コムギ、オオムギ、トウモロコシ、マメおよび雑穀の群から選択される少なくとも1種であることが好ましい。
本発明の植物の栽培装置は、培養液を用いた水耕栽培による植物の栽培装置であって、前記植物の根域に可視域の波長範囲にある光を照射する手段を備えたことを特徴とする。




【特開2011-200155|大豆の栽培方法、及びその栽培方法により栽培された大豆を使用した大豆加工食品

要約

大豆の栽培において、粒肥大始期、粒肥大盛期、及び成熟始期から選ばれる1又は2以上の発育時期に、0.04〜3質量%のグルタミン酸カリウム、及び水を含有する液体肥料を、1回につき10アール当たり30〜500リットルの散布量で、1回又は2回以上葉面散布することを特徴とする大豆の栽培方法、並びに該栽培方法により栽培された大豆を、原料として使用した豆乳、豆腐、がんもどき、油揚げ、湯葉等の大豆加工食品で味の良好な大豆加工食品を得ることができる大豆の栽培方法を開発し、風味の良好な豆乳、豆腐、がんもどき、油揚げ、湯葉等の大豆加工食品を提供する。

背景

これまで、大豆を原料とする豆乳、豆腐、油揚げ等の大豆加工食品の風味を改善するために、例えば、豆乳の場合、豆乳の製造工程において、グルコース、グルコースオキシターゼ、及びカタラーゼを添加して風味の良い豆乳を製造する(特許文献1)、豆腐の場合、豆腐の製造工程において、片栗粉、トウモロコシ、苦汁、及びグルコノデルタラクトンを添加して風味の良い豆腐を製造する(特許文献2)ということがなされていた。
このように、大豆加工食品の風味改善は、大豆加工食品の製造工程において何らかの物質を添加する方法は多く開発されていたものの、大豆の育成過程で与える肥料を改良して大豆を栽培し、かかる栽培により得られた大豆を使用することで、大豆加工食品の風味を改善するということは、あまり行われていなかった。
一方で、植物の育成過程において各種肥料を与えることで、病気を予防して植物の育成を促進したり、得られる葉や果実等の栄養素を改善するという開発が行われている。具体的には、健全な生育を促進するために、炭酸カルシウム及び/又は炭酸マグネシウム1に対してグルタミン酸を2〜3の割合で混合した植物散布用組成物(特許文献3)や、茶葉中のテアニンの含有量を増加させるために、テアニン、グルタミン、グルタミン酸等のアミノ酸を有効成分として含有する葉面散布剤(特許文献4)や、農作物のアミノ酸類を増加させて味覚を向上させるために、発酵肥料中のグルタミン酸に対してイノシン酸ナトリウム及びグアニル酸ナトリウムを特定量配合した肥料(特許文献5)等が開発されてきた。
しかしながら、これらの文献には、大豆の栽培方法を改良することについては何ら記載されていない。
具体的には、特許文献3においては、グルタミン酸以外に、炭酸カルシウム又は炭酸マグネシウムを必須成分するもので、また、どのような形態のグルタミン酸を使用できるというものではなく、特許文献3の〔0018〕には、グルタミン酸については、溶解度を高くするためにグルタミン酸ナトリウムのようなNa塩の形態で添加することは植物に悪影響を与えるので好ましくなく、グルタミン酸のままで使用すべきであると記載され、グルタミン酸塩の形態での使用を好ましくないものと考えている。また、グルタミン酸は、水への溶解性が低いため液体肥料に使用しにくい。
そして、特許文献4については、茶葉の栄養を改善することを目的とするものであり、大豆の栽培については何ら検討されていない。
また、特許文献5については、グルタミン酸以外に、イノシン酸ナトリウム又はグアニル酸ナトリウムを必須成分とするもので、また、農作物として、大豆については何ら検討がなされていない。

本発明者は、鋭意検討を重ねた結果、大豆の栽培において、特定の時期に、特定量のグルタミン酸カリウムを葉面散布することにより栽培をして得られた大豆を原料として使用することにより、風味の良好な大豆加工食品が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の第1の発明は、大豆の栽培において、粒肥大始期、粒肥大盛期、及び成熟始期から選ばれる1又は2以上の発育時期に、0.04〜3質量%のグルタミン酸カリウム、及び水を含有する液体肥料を、1回につき10アール当たり30〜500リットルの散布量で、1回又は2回以上葉面散布することを特徴とする大豆の栽培方法である。
また、本発明の第2の発明は、前記発育時期が、粒肥大盛期であることを特徴とする第1の発明に記載の大豆の栽培方法である。
また、本発明の第3の発明は、前記液体肥料が、0.05〜3質量%の尿素及び/又は0.05〜2質量%のグルタミン酸ナトリウムを含有することを特徴とする第1又は第2の発明に記載の大豆の栽培方法である。
本発明の第4の発明は、第1〜第3のいずれか1つの発明に記載された大豆の栽培方法により栽培された大豆である。
また、本発明の第5の発明は、第4の発明に記載の大豆を原料として製造された大豆加工食品である。
また、本発明の第6の発明は、前記大豆加工食品が、豆乳、豆腐、がんもどき、油揚げ及び湯葉から選ばれる1種であることを特徴とする第5の発明に記載の大豆加工食品である。
本発明の第7の発明は、第4の発明に記載の大豆、及び水を混合したものを磨砕処理して生呉を得た後、該生呉からおからを除去し、該おからを除去する前又は後に加熱処理することを特徴とする豆乳の製造方法である。
また、本発明の第8の発明は、第4の発明に記載の大豆、及び水を混合したものを磨砕処理して生呉を得た後、該生呉からおからを除去し、該おからを除去する前又は後に加熱処理して豆乳を製造し、得られた豆乳に、にがりを添加することを特徴とする豆腐の製造方法である。
また、本発明の第9の発明は、第4の発明に記載の大豆、及び水を混合したものを磨砕処理して生呉を得た後、該生呉からおからを除去し、該おからを除去する前又は後に加熱処理することにより豆乳を製造し、得られた豆乳に、にがりを添加して製造した豆腐を、プレスして脱水した後、具材を混合して生地を作り、該生地を成型後油で揚げることを特徴とするがんもどきの製造方法である。
また、本発明の第10の発明は、第4の発明に記載の大豆、及び水を混合したものを磨砕処理して生呉を得た後、該生呉からおからを除去し、該おからを除去する前又は後に加熱処理して豆乳を製造し、得られた豆乳に、水を加えて冷却した後、にがりを添加して凝固させて型に盛り込み、プレスして油揚げ用の生地を作り、得られた生地を加熱した油で揚げることを特徴とする油揚げの製造方法である。
また、本発明の第11の発明は、第4の発明に記載の大豆、及び水を混合したものを磨砕処理して生呉を得た後、該生呉からおからを除去し、該おからを除去する前又は後に加熱処理して豆乳を製造し、得られた豆乳を容器に入れて加熱処理し、豆乳の表面に生じてくる湯葉を掬い取ることを特徴とする湯葉の製造方法である。
また、本発明の第12の発明は、粒肥大始期、粒肥大盛期、及び成熟始期から選ばれる1又は2以上の発育時期に、0.04〜3質量%のグルタミン酸カリウム、及び水を含有する液体肥料を、1回につき10アール当たり30〜500リットルの散布量で、1回又は2回以上葉面散布することにより、栽培された大豆を、原料として使用することを特徴とする大豆加工食品の風味向上方法である。




特開2003-079240|豆の栽培方法

要約

除草剤を施用しない豆の栽培方法において、(1)溝と幅広の畝を作り、(2)播種時に根粒菌をまぶし、(3)植鞍に播種又は定植し、(4)畝の上に発根促進剤を10a当り50〜200kg散布し、(5)10a当り過燐酸石灰2〜16kgを燐酸を0.05〜0.5重量%含む水溶液として葉面と地表面に上下散布し、発根促進剤と燐酸を含む水溶液との共勢作用によって側根を地表面付近に発達させて直根を消滅させることで、簡便で経済的で病虫害に強く収量が多い豆の栽培方法を提供し、安全で食味、色、香り及び経済性の良い良質な豆を提供する。

背景

従来、安全と食味の面から安全で良質な豆が求められ、環境を汚染しないで安全で良質な大豆を収穫する栽培方法が要望されている。従来の豆の栽培方法は、基肥として燐酸肥料を施用し、除草剤を施用し、有機又は無機の窒素肥料を施用して栽培するのが普通である。然し、基肥として施用する燐酸肥料は土に吸収されて豆に吸収され難く、除草剤や有機又は無機の窒素肥料を施用すると豆の食味が低下する上に、環境公害が発生する危険があった。また、有機又は無機の窒素肥料を施用すると直根が発達して豆が徒長し、病虫害に弱くなる欠点があり、施用しないと収量が少なくなる欠点があった。
また、従来、油分の多い胡麻や菜種などは圧搾法により油分を抽出する。油分の中程度の綿実は先ず圧搾法により油分を絞り出し、その後溶媒としてヘキサンを用いて残りの油を抽出する。これを圧抽法と言う。大豆は比較的に油分が少ないので、乾燥し、粉砕した後、ヘキサンを用いて油分を抽出する抽出法を用いている。
このようにして得た油を原油と呼ぶ。原油はそのまゝでは風味などの点で食べ難いだけでなく、様々な不純物を含んでいて、これが油の質を劣化させる働きをする場合がある。そのため、これ等を除去する精製工程が必要になる。精製工程では脱ガム、脱酸、脱色、脱臭、ウインタリング、濾過等の段階がある。油分抽出後の脱脂大豆はミール又は植物性蛋白の名のもとに家畜飼料の蛋白源として多用されている。このような抽出法は溶剤コストの低減の面からヘキサンを分離回収する必要がある他に、ヘキサンが経皮的に侵入し、全身的影響を起こし得る物質なので、最終食品の完成前に除去することとされている。

本発明は除草剤を施用しない豆の栽培方法において、(1)溝と幅広の畝を作り、(2)播種時に根粒菌をまぶし、(3)植鞍に播種又は定植し、(4)畝の上に発根促進剤を10a当り50〜200kg散布し、(5)10a当り過燐酸石灰2〜16kgを燐酸を0.05〜0.5重量%含む水溶液として葉面と地表面に上下散布し、発根促進剤と燐酸を含む水溶液との共勢作用によって側根を地表面付近に発達させて直根を消滅させることを特徴とする豆の栽培方法である。畝間の光合成菌を多く含んだヘドロ又は湿分の多い土を畝の上に揚げる(畝立てする)と、特に好適である。
本発明で「発根促進剤」とは籾殻、珪カル及び珪酸カリから成る群から選択したものを云い、珪酸含量が約15重量%以上のものを意味する。籾殻、珪カル及び珪酸カリから成る群から選択したものを含むものであって、珪酸含量が約15重量%以上のものも、本発明の「発根促進剤」に含まれる。籾殻、珪カル又は珪酸カリが発根促進作用を有することは従来知られていない。「上下散布」とは葉面と地表面の双方に散布するので、上下散布と称する。このようにして得た豆は、安全で健康に良く、良質なものである。 【0009】本発明の大豆は水分が10〜15重量%であり、皮が加工食品を作る時に脱皮を必要としない程軟らかく、油分が17〜20重量%であり、脂質に含まれるオレイン酸含量が28重量%以上であり、芯まで完熟し、沃素価が150以上であり、過酸化物価が70以下であり、植物繊維が18重量%以上である。本発明の大豆を用いて製造した大豆油と大豆フレークともやしは、良質で安全で健康に良く、食味が良い。
【解決手段の詳細な説明】本発明の豆の栽培にあたっては、除草剤を施用しない。畝幅は1列植えの場合約0.3〜0.4m、2列植えの場合約0.4〜0.6mと広いことが好ましい。畝間の溝は幅約0.3〜0.6mが好ましく、畝の高さは約0.2m以上が好ましい。幅広の畝は光合成菌と発根促進剤の施用に好適である。畝間の光合成菌は空中窒素を固定する独立菌であるから、畝間の光合成菌を多く含んだヘドロ又は湿分の多い土を畝の上に揚げると、特に好適である。光合成菌は市販の光合成菌を施用できる。
発根促進剤は播種又は定植の後、約2〜4週間以内に第1回目の畝立て(培土又は土寄せ)作業の前又は後に、10a当たり約50〜200kgを散布する。10a当たり約50kgより少なくては効果が少なく、約200kgより多くては無駄が多くなる。
燐酸を0.05〜0.5重量%含む水溶液は、過燐酸石灰を水で希釈して調製する。0.05重量%より薄いと効果が少なく、0.5重量%より濃いと大豆の葉が痛み易い。燐酸を含む水溶液を葉面と地表面に上下散布する場合、開花期が特に好ましい。通常、燐酸は豆に中々吸収されず、僅かしか吸収されないが、発根促進剤により発根を促進された側根には良く吸収される。根粒菌は豆の根に共生して空中窒素を固定する共生菌である。根粒菌を播種時に豆の上に豆1kg当たり約10〜40gの小量をまぶす。

畝間の湿度の高い土又はヘドロは、空気中の窒素を固定する独立菌である光合成菌を多く含むので、畝の上に揚げると、その働きで空気中の窒素を固定し、豆の生育が旺盛になる。播種時に根粒菌をまぶすと、豆の空中窒素を固定する作用が盛んになる。畝の上に発根促進剤を散布し、燐酸水溶液を散布すると、豆の根が地表面付近に発達する。地表面付近の側根が発達すると、直根が消滅する。光合成菌、根粒菌及び発根促進剤の施用で大気汚染を防止できる。畝は幅広で光合成菌及び発根促進剤の施用に適している。有機又は無機の窒素肥料を施用しても、地表面付近の側根が発達し、直根が消滅し、豆が徒長しない。
燐酸を含む水溶液は、一般的に栽培初期に基肥として施用するが、燐Pは土に吸着して植物に吸収される割合が非常に小さく、ppm単位の場合が多い。本発明では上下散布することにより、小量のP肥料が葉面と地表根に吸収され、土に吸収される割合が少なくなり、発根促進剤の作用と相俟って地表付近に側根が発達して直根が消滅する。地表付近の側根はPとKを主として吸収し、豆は矮性で多収穫になる。
上下散布でPを多く吸収するから、葉や茎が厚く硬くなり、豆が完熟する。葉や茎が硬いから病虫害に強い。豆は従来方法によって得たものに比べて、元気で勢いが良く、発芽しない不良な種子が少ない。豆は完熟するから、芯まで柔らかく火が通る。大豆は納豆、味噌等の醗酵食品原料として適している。一般大豆は脱水する為4つ割りに割るが、本発明の大豆は割る必要がない。一般大豆では芯まで火が通らず、醗酵しないから、小粒納豆とか挽き割り納豆が市販されているが、本発明では大粒納豆を製造できる。除草剤を施用しないので、環境を汚染しない。
次に本発明の大豆の成分とその機能<を示す。
1).蛋白動脈硬化。心臓病。脳卒中の予防。高血圧症の予防と改善。免疫作用の促進。コレステロールの抑制作用。
2).植物繊維動脈硬化の予防。抗肥満作用。脂肪肝や糖尿病にも効果。コレステロール値と血圧を低下。
3).リノール酸コレステロール値の低下。血圧調整。動脈硬化予防。肥満予防。
4).レシチンコレステロール値の低下。抗酸化作用。脳の老化予防。肝機能障害予防。動脈硬化予防。
5).ビタミンE抗酸化作用。細胞の老化を遅らせる。心臓病のリスクを減らす。
6).サポニン抗酸化作用。抗肥満作用。抗癌作用。コレステロール値の低下。
7).イソフラボン骨粗鬆症予防。更年期障害の軽減。抗癌作用。抗酸化作用。
8).オリゴマ糖整腸作用。大腸癌予防作用。便秘軽減作用。
9).フィチン酸抗酸化作用。
本発明の大豆はレシチン、ビタミンE及びサポニンの含有量が高いので、耐久性が良く、中々酸化しない。また、本発明の大豆から製造した大豆油は、大豆に含まれていたレシチンとビタミンE等が殆んどそのまゝ大豆油中に含まれるので、耐久性が良く、中々酸化しない。従来は脱脂大豆又は大豆ミール中にはレシチンやビタミンE等が不足するので、脱脂大豆又は大豆ミール中にレシチンやビタミンE等を添加して、大豆蛋白として飼料用に大量に市販している。
〔対比例1〕次に国立栄養研究所客員研究員の加賀綾子博士の資料による大豆油の分析値(重量%)の一例を対比して示す。但し、対照の大豆油はヘキサンで脱脂した後、脱ガム、脱酸、脱色、脱臭、ウインタリング、濾過等の不純物除去精製工程を経た市販の物であるのに対し、本発明の大豆油は物理的に圧搾し、和紙を用いる濾過により製造したもので、脱ガム、脱酸、脱色、脱臭、ウインタリング等の精製工程を行なっていない。これは本発明の大豆油は脱ガム、脱酸、脱色、脱臭、ウインタリング等の精製工程を必要としないからである。
対照の大豆油 本発明の大豆油 不飽和脂肪酸の種類と含量 アルファ・リノレン酸 7.47〜9 6.19 リノール酸 49.85〜55 51.42 オレイン酸 22.98〜25 28.97 飽和脂肪酸の種類と含量 15〜16.5 13.42 ステアリン酸 3.59 3.00 パルミチン酸 9.74 10.42 パルミトレイン酸 0.09 ── アラキジン酸 0.28 ── 物理的性状 安全性 良 良 食味 無味 良 色 無色 薄茶色 香り 無芳香 良い芳香 経済性 溶剤を使用しさらに 溶剤を使用せず精製を必要と 精製するので高価 しないので安価
〔対比例2〕次に市販の脱脂大豆粕と本発明の大豆フレークの分析結果の一例を示す。
摘 要 市販の脱脂大豆粕 本発明の大豆フレーク (重量%) 水分 5.2 11.9 蛋白質 42.9 50.1 脂質 5.8 1.2 灰分 6.9 6.0 炭水化物 39.2 21.8(計算値) 一般の原料大豆の蛋白質は32〜42%、脱脂大豆濃縮蛋白は45〜54%である。
次に市販の大豆蛋白と本発明の大豆フレークを工程で比較して示す。
市販の大豆蛋白 本発明の大豆フレーク 原料 輸入大豆(生産者不明) 国産大豆(生産者指定)
脱脂工程 溶媒ヘキサンを用いる抽出 圧搾のみで大豆油を分離して により大豆油を分離して 大豆フレークを作る。
脱脂大豆を作る。
濃縮大豆蛋白 脱脂大豆を酸又はアルコール 該当工程及び該当物無し にて洗浄し、中和、乾燥。
分離大豆蛋白 脱脂大豆から水分を抽出し、 該当工程及び該当物無し おからを分離し、豆乳を作り、 酸で分解して大豆蛋白カード を作り、中和乾燥する。
粒状大豆蛋白 脱脂大豆に分離大豆蛋白又は 脱脂大豆に分離大豆蛋白又は 濃縮大豆蛋白を加え、圧縮し 濃縮大豆蛋白を全く加えず、 て粒状に組織を加工する。 完全無添加で、必要に応じて 繊維状大豆蛋白は含まれない。粒状に組織を加工する。繊維状 大豆蛋白を含む。
栄養素 蛋白、カルシウム、植物繊維 脂肪分の約2/3が分離される が豊富。加工工程で溶剤可溶 以外は、元の大豆の成分は水分 性成分と水溶性成分は殆んど を除き全て含まれる。従って、 失われている。この為、製品 製品には一切添加物は添加しな にはレシチン、色素、香料。
ビタミン、ミネラル等を添加 している。 【0022】参考の為記すと、五訂日本食品標準成分表によると、植物性蛋白(脱脂大豆)の成分割合は次の通りである。
(g) 摘 要 水分 蛋白 脂質 炭水化物 植 物 繊 維 水溶性 不溶性 総量粒状大豆蛋白 7.8 46.3 3.0 36.7 5.9 11.9 17.9濃縮大豆蛋白 6.8 58.2 1.7 27.9 1.4 18.5 20.9分離大豆蛋白 5.9 79.1 3.0 7.5 0.0 4.2 4.2繊維状大豆蛋白 5.8 59.1 5.0 25.2 0.5 5.1 5.6【0023】参考の為記すと、四訂日本食品標準成分表によると、植物性蛋白(脱脂大豆)の成分割合は次の通りである。
(g) 摘 要 水分 蛋白 脂質 炭 水 化 物 糖質 繊維 総量 脱脂大豆(種皮付き)11.9 41.9 2.7 32.0 5.4 37.4脱脂大豆(脱皮) 11.9 45. 2.9 30.8 3.1 33.9




 

脚注及び関連項目






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