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作成:2015.11.19|改訂:

特集|量子ドットエレクトロニクス技術

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鍵語1:量子ドット ナノ構造
鍵語2:光電変換素子 太陽光発電 太陽電池 、エレクトロニクス 公開日:20150901:20151119


特開2015-203007 ナノ粒子−GroEL蛋白質複合体及びその製造方法


<背景技術

 近年、半導体を中心とするエレクトロニクス、オプトエレクトロニクス、メカトロニクス、医療など様々な分野において、ナノスケール材料の必要性がますます高まっている。特に、半導体エレクトロニクス分野においては、素子の微細化によって、高機能、高性能、低消費電力化などが実現されてきた。しかしながらこのような進歩に対し、従来の微細加工技術(トップダウン手法)は技術的障壁やコストなどの経済的障壁に阻まれ、ブレークスルー技術が俟たれていた。一方、自己組織化機能を有するナノスケール材料を利用するボトムアップ手法は、微細加工技術が直面する課題の有力な解決策として注目されている。
 安定なナノ粒子構造体を得る方法として、例えば、Nature、Vol.423(6940)、p628〜632、2003(非特許文献1)には、CdSナノ粒子を1個入れた高次構造を有するシャペロニンタンパク質が開示されている。しかしながら、このような高次構造を有するシャペロニンタンパク質は、ナノ粒子を蛋白質の内部に入れたのみで複数個入れることはできず、安定なナノ粒子構造体を得るには必ずしも十分ではなかった。
また、特開2010-119322号公報(特許文献1)には、基質の保持時間を大幅に長くしたシャペロニンタンパク質変異体を作製し1個のナノ粒子を安定的にタンパク質に内包させる方法が、特開2013−199457号公報(特許文献2)には、特許文献1に記載のタンパク質に5nmのFePtナノ粒子を1個内包させる方法が、それぞれ開示されている。同公報の記載によれば、シャペロニン複合体の保持時間が延長されるシャペロニン変異体、及び優れた効率で金属ナノ粒子を内包可能なシャペロニン複合体を提供することが可能となっている。しかしながら、近年は、より高度に安定なナノ粒子構造体、例えば、ナノ粒子の粒径がより小さく、かつ二次元又は三次元構造を有し高密度化したナノ粒子構造体が求められるようになってきた。
更に、特表2005-519780号公報(特許文献3)には、野生型及び変異型シャペロニンポリペプチドからなるナノ鋳型、ナノ構造、ナノ配列、ナノ装置、それら合成物の作成法及び使用法、それら合成物の製造に使用される特定のシャペロニンポリペプチドに関する技術であり、タンパク質の上部にシステイン残基を遺伝子組換え導入されたシャペロニンタンパク質を二次元結晶にて固定化した基板をテンプレートとし、1.4nmのマレイミド化金ナノ粒子を結合させたナノ構造が開示されている。しかしながら、このようなナノ構造では、二次元又は三次元構造の安定なナノ粒子構造体が得られておらず、安定なナノ粒子構造体を得るには必ずしも十分ではなかった。
また、特開2012-2510号公報(特許文献4)には、金属貯蔵タンパク質フェリチンにより5−7nm程度の酸化物ナノ粒子を作製し基板上に配列する方法が開示されている。しかしながら、このような配列方法(配置方法)では、ナノ粒子が形成される機序から還元された金属そのもののナノ粒子は不可能で有り、しかも二次元又は三次元構造の安定なナノ粒子構造体が得られておらず、安定なナノ粒子構造体を得るには必ずしも十分ではなかった。
更に、Nano Lett. 2012.12、p629-633(非特許文献2)には、タバコモザイクウイルスのタンパク質リングを利用し、直径23nm程度で3.5nm〜5nmのナノ粒子により形成されたリングが開示されている。しかしながら、このようなナノ粒子は、タンパク質の外部に配置されているため、安定なナノ粒子構造体を得るには必ずしも十分ではなかった。また、このナノ粒子は、ビス(p−スルホナトフェニル)フェニルホスフィンによりコーティングされているため、ナノ粒子の触媒活性の発現及び粒子間の電子伝達等ができない。
また、Nano Lett.Nano Lett. 2012.12、p2066-2059(非特許文献3)には、リング形状をした蛋白質(trp RNA−binding attenuation protein)の外側にシステイン残基を変異導入し、これにマレイミド化金ナノ粒子(1.4nm)を結合させた20nm程度のリング状ナノ粒子構造体が開示されている。しかしながら、このようなナノ粒子は、タンパク質の外部に配置されているため、安定なナノ粒子構造体を得るには必ずしも十分ではなかった。また、このナノ粒子は、ビス(p−スルホナトフェニル)フェニルホスフィンによりコーティングされているため、ナノ粒子の触媒活性の発現及び粒子間の電子伝達等ができない。




要約

 直径2nm以下の複数のナノ粒子で構成され、かつ、直径4〜10nmの間の領域内に前記複数のナノ粒子が離間した状態でリング状に配置されたリング状ナノ粒子構造体と、該リング状ナノ粒子構造体を内包するGroEL変異体と、を有するナノ粒子−GroEL蛋白質複合体であって、前記リング状ナノ粒子構造体を構成する複数のナノ粒子が、前記GroEL変異体の複数のGroELサブユニットに包囲された空間に内包されている、ことを特徴とするナノ粒子−GroEL蛋白質複合体を提供する。

特許範囲




実施形態1

GroEL蛋白質の調製

 配列番号1のアミノ酸配列からなるGroELサブユニット変異体(野生型GroELの52番目のアスパラギン酸をアラニンに、398番目のアスパラギン酸をアラニンにそれぞれ変異させた変異体:以下、名称「GroEL」、略称「DR体」ともいう)を、特開2010-119322号公報に記載の方法に準じて調製した。なお、GroELは、硫安沈殿として冷蔵保存した。
次に、前記冷蔵保存していたGroELを、可溶化後、脱塩カラムにより脱塩した。すなわち、先ず、冷蔵保存していたGroEL硫安沈殿100μLを、二度遠心分離(それぞれ14000rpm×5分)した。次いで、HKM−D緩衝液(HEPES/KOH(pH7.5)が20mM、KClが100mM、MgCl2が5mM、ADPが5mM)に前記沈殿物を加えてピペッティングにより可溶化した。透析後、HKM−D緩衝液で平衡化した脱塩カラム(GE Healthcare社製、NAP−5)へアプライした。なお、脱塩カラムへのアプライは、0.4mLのHKM−D緩衝液をアプライした後、続いて0.1mLのHKM−D緩衝液をアプライし、得られたGroEL蛋白質0.6mL分をポリエチレン製エッペンチューブに入れた。
次に、得られたGroEL蛋白質の吸光度A280nmを測定して蛋白質の定量を行った後、溶出画分を冷蔵保存した。

ナノ粒子溶液の調整

Auナノ粒子のコロイド溶液(ATR社製、品番:A11−1.8−25)を準備し、脱塩カラムによりバッファー交換を行った。すなわち、先ず、Auナノ粒子コロイド溶液をHK緩衝液(HEPES/KOH(pH7.5)が20mM、KClが100mM)で平衡化した脱塩カラム(GE Healthcare社製、NAP−5)にかけ、0.4mLのHK緩衝液をアプライし、次いで0.1mLのHK緩衝液をアプライし、得られたAuナノ粒子溶液0.6mL分をポリエチレン製エッペンチューブに入れた。次に、目視にて溶出画分を判別し、溶出画分を冷蔵保存した。

GroEL蛋白質へのAuナノ粒子の内包

  得られたGroEL蛋白質のHKM−D緩衝液分散液及びAuナノ粒子のHK緩衝液分散液を用いて、マイクロチューブに最終濃度がそれぞれ以下のようになるように各材料を順次添加して、ナノ粒子内包蛋白質溶液を作製した。
すなわち、先ず、マイクロチューブに(A)GroEL蛋白質のHKM−D緩衝液分散液(GroEL:0.1μM、HKM−D緩衝液:10μL)と(B)Auナノ粒子のHK緩衝液分散液(10μL)を添加し、室温で10秒間マイクロピペットで混合後、1分間静置した。次に、(A)と(B)の混合分散液に(C)HKM緩衝液(HEPES/KOH(pH7.5)が20mM、KClが100mM、MgCl2が5mM)80μLを添加し、室温で10秒間マイクロピペットで混合した。次いで、(A)、(B)及び(C)の混合分散液に(D)ATP(10mM)10uLを添加し、室温で10秒間マイクロピペットで混合してAuナノ粒子内包蛋白質溶液を作製した。

TEM観察

図1

  得られたナノ粒子内包蛋白質溶液について、透過型電子顕微鏡(TEM、日本電子(株)製,JEM−2000EX)により写真を撮影し、その写真上の画像からAuナノ粒子の配置形態を観察した。
先ず、ナノ粒子内包蛋白質溶液10μLを、プラズマ処理したカーボン支持膜(Cu200メッシュ)グリッド上に載せ、1分間静置した。次に、純水500μLの水滴にグリッドを浮かべ、洗浄し、余分な溶液を濾紙で吸い取った。次いで、2%酢酸ウラン水溶液10μLで染色を行い、余分な溶液は濾紙で吸い取った。次に、透過型電子顕微鏡(TEM)を用いて加速電圧200kVで観察した。得られた透過型電子顕微鏡(TEM)写真を図1に示す。
図1に示した結果から明らかなとおり、蛋白質由来の輪郭の内部にAuナノ粒子が存在する像が確認され、Auナノ粒子がGroEL蛋白質に内包しているAuナノ粒子−GroEL蛋白質複合体が得られていることが確認された。なお、本実施例では、GroES蛋白質を用いることなくAuナノ粒子をGroEL蛋白質に内包できることが確認された。
図2 次に、図1中の任意の1個のAuナノ粒子−GroEL蛋白質複合体を拡大して、Auナノ粒子の配置を観察した。Auナノ粒子−GroEL蛋白質複合体の拡大像を、図2に示す。また、図2のAuナノ粒子−GroEL蛋白質複合体の拡大像の予想図を、図3に示す。
図2及び図3に示した結果から明らかなとおり、ナノ粒子−GroEL蛋白質複合体において、一つのナノ粒子−GroEL蛋白質複合体において、直径1.8nm程度のAuナノ粒子が、直径8.5nmの間の領域内に6つのAuナノ粒子が離間した状態(粒子間隔が約1.2nm程度)でリング状に配置されていることが確認された。これより、7量体であるサブユニットに対して決まった位置にAuナノ粒子が1対1で存在している(配位している)ことが確認された。また、図1中に示された他のAuナノ粒子−GroEL蛋白質複合体において は、図3直径1.8nm程度のAuナノ粒子が、直径8.5nm程度の間の領域内に3つ〜6つのAuナノ粒子が離間した状態(粒子間隔が約1.2nm程度)でリング状に配置されていることが確認された。なお、図1中に示された他のAuナノ粒子−GroEL蛋白質複合体においては、Auナノ粒子が存在するものの、Auナノ粒子がランダム配置したものなど、リング状配置構造とはならなかったものも存在した。
次いで、得られた全てのナノ粒子−蛋白質複合体の画像について、Auナノ粒子配置の分類分けを行った。得られた全てのナノ粒子−蛋白質複合体のTEM写真図を図4に示す。2つの変異体についてカウントした結果を表1に示す。

図4 図4及び表1に示した結果から明らかなとおり、GroEL蛋白質(DR体)においてAuナノ粒子が配位していることが確認され、蛋白質の内部に2個以上あって配位の可能性があるナノ粒子−蛋白質複合体の比率は30%程度であり、Auナノ粒子が積極的に蛋白質内部に集積し、更には決まった部位に吸着していることが確認された。
  なお、本実施例においては、配位が確認されたAuナノ粒子の最大個数は6個であり、Auナノ粒子とシステイン残基の相互作用を強化させたり、GroEL蛋白質の高次構造を安定化させたりすることで、理想的に7個が配位したリング状ナノ粒子の構造体が得られることが確認された。




実施例2

 ワイルドタイプのGroEL(野生型GroEL)のC末端にシステインを導入した変異体(以下、名称「GroELCys変異体」、略称「DR−C体」ともいう)を、特開2010−119322号公報に記載の方法に準じて調製した。なお、GroELCys変異体は、硫安沈殿として冷蔵保存した。
次に、冷蔵保存していたGroELCys変異体を用い、実施例1と同様にしてGroEL蛋白質のHKM−D緩衝液分散液を得、蛋白質の定量を行った後、溶出画分を冷蔵保存した。 次いで、実施例1と同様にしてAuナノ粒子のHK緩衝液分散液を得、得られたGroEL蛋白質のHKM−D緩衝液分散液及びAuナノ粒子のHK緩衝液分散液を用いて、実施例1と同様にしてAuナノ粒子内包蛋白質溶液を得た。
次に、得られたナノ粒子内包蛋白質溶液について、実施例1と同様にしてTEM観察を行った。得られた透過型電子顕微鏡(TEM)写真を図5に示す。
図5 図5に示した結果から明らかなとおり、蛋白質由来の輪郭の内部にAuナノ粒子が存在する像が確認され、Auナノ粒子がGroEL蛋白質に内包しているAuナノ粒子−GroEL蛋白質複合体が得られていることが確認された。なお、本実施例では、GroES蛋白質を用いることなくAuナノ粒子をGroEL蛋白質に内包できることが確認された。
次に、図5中の任意の1個のAuナノ粒子−GroEL蛋白質複合体を拡大して、Auナノ粒子の配置を観察した。その結果、ナノ粒子−GroEL蛋白質複合体において、一つのナノ粒子−GroEL蛋白質複合体において、直径2nm程度のAuナノ粒子が、直径10nmの間の領域内に6つのAuナノ粒子が離間した状態(粒子間隔が約1nm程度)でリング状に配置されていることが確認された。また、図5中に示された他のAuナノ粒子−GroEL蛋白質複合体においては、直径2nm程度のAuナノ粒子が、直径10nm程度の間の領域内に3つ〜6つのAuナノ粒子が離間した状態(粒子間隔が約1.2nm程度)でリング状に配置されていることが確認された。なお、図5中に示された他のAuナノ粒子−GroEL蛋白質複合体においては、Auナノ粒子が存在するものの、Auナノ粒子がランダム配置したものなど、リング状配置構造とはならなかったものも存在した。
次いで、得られた全てのナノ粒子−蛋白質複合体の画像について、Auナノ粒子配置の分類分けを行った。得られた全てのナノ粒子−蛋白質複合体のTEM写真図を図6に示す。2つの変異体についてカウントした結果を表1に示す。
図6 図6及び表1に示した結果から明らかなとおり、GroEL蛋白質(DR体)においてAuナノ粒子が配位していることが確認され、蛋白質の内部に2個以上あって配位の可能性があるナノ粒子−蛋白質複合体の比率は53%程度で前記実施例1より高く、Auナノ粒子が積極的に蛋白質内部に集積し、更には決まった部位に吸着していることが確認された。 なお、本実施例においては、配位が確認されたAuナノ粒子の最大個数は6個であり、Auナノ粒子とシステイン残基の相互作用を強化させたり、GroEL蛋白質の高次構造を安定化させたりすることで、理想的に7個が配位したリング状ナノ粒子の構造体が得られることが確認された。




特開2015-201649 印刷可能半導体素子を製造して組み立てるための方法及びデバイス

要約

 印刷可能半導体素子150は高分子転写デバイス175又は複合高分子転写デバイスの接触面170とコンフォーマル接触され、印刷可能半導体素子が接触面上に接触される。コンフォーマブルな転写デバイスの接触面上に堆積された印刷可能半導体素子は、接触面と基板160の受け面との間でコンフォーマルな接触を成す態様で基板の受け面と接触される。接触面は基板の受け面と接触される印刷半導体素子から分離され受け面上に組み立てられる。印刷可能半導体素子150は高分子転写デバイス175又は複合高分子転写デバイスの接触面170とコンフォーマル接触され、印刷可能半導体素子が接触面上に接触される。コンフォーマブルな転写デバイスの接触面上に堆積された印刷可能半導体素子は、接触面と基板160の受け面との間でコンフォーマルな接触を成す態様で基板の受け面と接触される。接触面は基板の受け面と接触される印刷半導体素子から分離され受け面上に組み立てられる。

図1、2図17、18

背景技術

1994年における印刷された全ての高分子トランジスタの最初のデモンストレーション以来、プラスチック基板上にフレキシブル集積電子デバイスを備える可能性に満ちた新たなクラスの電子システムに多大な興味が向けられてきた[Garnier,F.,Hajlaoui,R.,Yassar,A.Srivastava,P.,Science,第265刊、1684〜1686頁]。最近、かなりの研究が、フレキシブルプラスチック電子デバイスにおける導体素子、誘電体素子、半導体素子のための新たな溶解処理可能な材料の開発へと向けられてきている。しかしながら、フレキシブルなエレクトロニクスの発達は、新たな溶解処理可能な材料の開発によってのみならず、新たなデバイス部品構成、効率的なデバイス及びデバイス部品処理方法、プラスチック基板に適用できる高分解能パターニング技術によっても促進される。このような材料、デバイス構成、製造方法が新たなクラスのフレキシブル集積電子デバイス、システム、回路の急速な出現において欠くことができない役割を果たすことが期待される。
フレキシブルなエレクトロニクスの分野における関心は、主に、この技術によって与えられる幾つかの重要な利点から起こっている。第1に、プラスチック基板材料の機械的な耐久性は、機械的な応力により引き起こされる損傷及び/又は電子的性能の低下を起こし難くする。第2に、これらの基板材料の固有の柔軟性により、これらの基板材料を、脆弱な従来のシリコン系電子デバイスでは不可能な多数の有用なデバイス構成を与える多くの形状へと統合することができる。例えば、湾曲可能なフレキシブルエレクトロニクスデバイスは、従来のシリコンに基づく技術では容易に達成されない電子ペーパー、装着型コンピュータ、大面積高分解能ディスプレイ等の新たなデバイスの製造を可能にすると期待される。最後に、溶解処理可能な部品材料とプラスチック基板とを組み合わせると、大きな基板面積にわたって低コストで電子デバイスを形成できる連続高速印刷技術による製造が可能となる。
しかしながら、良好な電子的性能を示すフレキシブル電子デバイスの設計及び製造は、多くの重大な難問を与える。第1に、従来のシリコン系電子デバイスを形成する良く発達した方法は、殆どのプラスチック材料に適合しない。例えば、単結晶シリコン又はゲルマニウム半導体等の従来の高品質な無機半導体部品は、一般に、殆どのプラスチック基板の融解温度又は分解温度を大幅に超える温度(>1000℃)で薄膜を成長させることにより処理される。また、殆どの無機半導体は、本来、溶解に基づく処理及び供給を可能にする従来の溶媒に溶け難い。第2に、多くのアモルファスシリコン、有機又は無機有機混成の半導体は、プラスチック基板への組み込みに適合しており、比較的低い温度で処理することができるが、これらの材料は、良好な電子的性能を得ることができる集積電子デバイスを提供できる電子的特性を有していない。例えば、これらの材料から成る半導体素子を有する薄膜トラジスタは、相補的な単結晶シリコン系デバイスよりも大きさが約3オーダー小さい電界効果移動度を示す。これらの限界の結果、フレキシブル電子デバイスは、現在、非放射ピクセルを有するアクティブマトリクスフラットパネルディスプレイのためのスイッチング素子や発光ダイオードでの使用等、高い性能を必要としない特定の用途に限られる。
最近、プラスチック基板上の集積電子デバイスの様々なエレクトロニクス用途への適用を拡大するべく、当該集積電子デバイスの電子的性能を伸ばすことにおいて進展が見られている。例えば、プラスチック基板材料における処理に適合し且つアモルファスシリコン、有機又は無機有機混成の半導体素子を有する薄膜トランジスタよりもかなり高いデバイス性能特性を示す幾つかの新しい薄膜トランジスタ(TFT)構造が出現した。1つの種類の高性能フレキシブル電子デバイスは、アモルファスシリコン薄膜のパルスレーザアニーリングにより製造される多結晶シリコン薄膜半導体素子に基づいている。この種のフレキシブル電子デバイスは高いデンバイス電子性能特性を与えるが、パルスレーザアニーリングの使用は、このようなデバイスの製造の容易性及び自由度を制限し、それにより、コストが大幅に増大してしまう。他の有望な新たな種類の高性能フレキシブル電子デバイスは、多数のマクロ電子デバイス及びマイクロ電子デバイスにおける能動機能素子としてナノワイヤ、ナノリボン、ナノ粒子、カーボンナノチューブ等の溶解処理可能なナノスケール材料を使用するデバイスである。
別個の単結晶ナノワイヤ又はナノリボンの使用は、高いデバイス性能特性を示すプラスチック基板上の印刷可能電子デバイスを設けることができる手段として評価されてきた。Duanらは、半導体チャンネルとしての複数の選択的に方向付けられた単結晶シリコンナノワイヤ又はCdSナノリボンを有する薄膜トランジスタ構成について記載している[Duan,X.,Niu,C.,Sahl,V.,Chen,J.,Parce,J.,Empedocles,S.,Goldman,J.,Nature,第425刊、274〜278頁]。著者は、150ナノメートル以下の厚さを有する単結晶シリコンナノワイヤ又はCdSナノリボンが、溶液中に分散されるとともに薄膜トランジスタにおける半導体素子を形成するために流れ方向付けアライメント方法を使用して基板の表面上に組み立てられる、プラスチック基板上での溶解処理に適合するとされる製造プロセスについて報告している。著者によって与えられる光学顕微鏡写真は、開示された製造プロセスが、ほぼ平行な方向で且つ約500ナノメートル〜約1000ナノメートルだけ互いに離間されたナノワイヤ又はナノリボンから成る単層を形成することを示唆している。著者は、個々のナノワイヤ又はナノリボンにおける比較的高い固有の電界効果移動度(≒119cm2V−1s−1)について報告しているが、全体のデバイス電界効果移動度は、最近、Duanらにより報告された固有の電界効果移動度値よりも「大きさが約2オーダー低い」ものであると決定された[Mitzi,D.B,Kosbar,L.L,Murray,C.E.,Copel,M.Afzali,A.,Nature,第428刊、299〜303頁]。このデバイス電界効果移動度は、従来の単結晶無機薄膜トランジスタのデバイス電界効果移動度よりも数オーダー大きさが低く、恐らく、Duanらにおいて開示された方法及びデバイス構成を使用して別個のナノワイヤ又はナノリボンをアライメントし、密に詰め込み、電気的に接触させることの実際の難しさに起因している。
多結晶無機半導体薄膜に対する前駆物質としてナノ結晶溶液を使用することが、高いデバイス性能特性を示すプラスチック基板上の印刷可能電子デバイスを設けることができる手段として検討されてきた。Ridleyらは、電界効果トランジスタのための半導体素子を設けるために約2ナノメートルの寸法を有する溶液カドミウムセレナイドナノ結晶がプラスチック適合温度で処理される溶解処理製造方法について開示している。著者は、カドミウムセレナイドのナノ結晶溶液中での低温粒子成長が数百個のナノ結晶を取り囲む単結晶領域を形成する方法について報告している。Ridleyらは、有機半導体素子を有する匹敵するデバイスに対して向上された電気的特性を報告しているが、これらの技術によって得られるデバイス移動度(≒1cm2V−1s−1)は、従来の単結晶無機薄膜トランジスタのデバイス電界効果移動度よりも数オーダー大きさが低い。Ridleyらのデバイス構成及び製造方法により達成される電界効果移動度における限界は、恐らく、個々のナノ粒子間で成される電気的な接触に起因している。特に、ナノ結晶溶液を安定化させ且つ凝集を防止するために有機末端基を使用すると、高いデバイス電界効果移動度を与えるために必要な隣り合うナノ粒子間の良好な電気接触の形成が妨げられる場合がある。
Duanら及びRidleyらは、プラスチック基板上に薄膜トランジスタを製造するための方法を提供しているが、本明細書に記載されたデバイス構成は、電極、半導体及び/又は誘電体等の機械的に硬質なデバイス部品を使用している。良好な機械的特性を有するプラスチック基板の選択は、屈曲方向又は歪曲方向で予備成形できる電子デバイスを与える場合がある。しかしながら、このような動きは、個々の硬質トランジスタデバイス部品上に機械的な歪みを形成することが予期される。この機械的な歪みは、例えばクラッキングにより個々の部品に損傷を引き起こす場合があるとともに、デバイス部品間の電気的な接触を低下させ或いは妨げる場合がある。
以上から分かるように、現在にあっては、プラスチック基板上に集積電子半導体含有デバイスを製造するための方法及びデバイス構造が技術的に必要である。プラスチック高分子基板上のアセンブリに適合する温度での効果的なデバイス製造を可能にするためには、良好な電気的特性を有する印刷可能半導体素子が必要とされる。また、大きな基板面積にわたる複合集積電気回路の連続高速印刷を可能にするためには、大面積プラスチック基板上に半導体材料を印刷する方法が必要とされる。最後に、様々な新たなフレキシブル電子デバイスを可能にするためには、屈曲された或いは歪曲されたデバイス方向で良好な電子的性能が得られる十分にフレキシブルな電子デバイスが必要とされる。




特開2015-191908 量子ドット,光電変換層,光電変換装置

要約

 所定のバンドギャップを有する材料を用いて形成されたコア部11と、コア部11を形成する材料よりも小さいバンドギャップを有する材料を用いて、コア部11を取り囲むように形成されたシェル部12と、を有することを特徴とする量子ドット量子ドットと、それを用いた、光電変換層および光電変換装置とする。取り扱いが容易な量子ドットと、製造が容易で性能が高い光電変換層および光電変換装置を得ることができる、取り扱いが容易な量子ドットと、それを用いた、光電変換層および光電変換装置を提供する。




脚注及び関連項目







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