電子商取引


特集|ネットショップ論

  電子商取引は情報技術産業(IT産業)の立場からみると、商業トランザクションが目的とされたビジネスアプリケーションであるとみなされる。あるいは電子商取引は電子資金移動(EFT)、サプライチェーン・マネジメント、電子マーケティング、オンラインマーケティング、オンライントランザクション処理、電子データ交換(EDI)、自動化された在庫管理システム、および自動化されたデータ収集システムのいずれかであるとも言える。電子商取引といえば従来は、特定の企業間電子商取引(B to B, B2B, Business to Business)における電子データ交換(EDI, Electric Data interchange)や銀行間の電子資金移動(EFT, Electrical Finance Transfer)を意味していたが、近年ではインターネットを利用した不特定多数の参加者による企業対消費者間取引(B to C, B2C, Business to Consumer)、さらにインターネットオークションなどの消費者間取引(C to C, C2C, Consumer to Consumer)も指すようになった。インターネット上の商行為は、商品購入、広告宣伝、契約締結、資金決済など幅が広い。インターネットを利用し、Webサイトを構築し商品を売るサイトをECサイトという。ここでは、インターネットを利用した「ネットショップ」の考察を通して'電子商取引'を俯瞰する。

梅田 望夫 (うめだ もちお、1960年8月30日 - )

ネットショップとランチェスター戦略

  ホームページ戦略としては、重要キーワードに特化したサイトを構築し、徹底的に特定分野に絞り込んだ業務を受注するというスタイル。そういうニッチに絞り込んだサイトをジャンル別に複数展開し、相互にアンカーテキストリンクを供給することでリンクポピュリティ向上を図り、それを検索エンジン対策とする試みがある。競合の激しい商業の本流を避け、業務分野を狭い範囲に絞り込んで、そのニッチな分野に集中して営業を展開する手法をランチェスター戦略という。

ロングテール(The Long Tail)

ネットでは通じないロングテール論

  いろいろな企業で行われているQCサークルでは、パレート図とかABCZ分析というツールを使用うが、上位20%のアイテムで売上の80%を占める法則があるので、その上位20%のアイテムに特化して品揃えを行い、売れないアイテムは切るというのがセオリーとされてきた。ところが、『ウェブ進化論』(梅田望夫著)や『ロングテール』(クリス・アンダーソン著)などに表れる視点からの再考を加える必要性がある。
 「パソコンや携帯電話、値段はほとんど変わらないのに機能はどんどん上がり続ける。ブロードバンドも電話代程度、ブログをやるのもタダ。そんな「チープ革命」の果てに「総表現社会」が訪れる。無数の人々が「知」を持ち寄り、「検索エンジン」がそれを巨大な情報のインフラに組み上げていく−ウェブの世界に起きつつあるこの動きは、私たちに何をもたらすのか」(『ウェブ進化論』 著者、梅田望夫さん(45)に聞く(上)−チープ革命が総表現社会を実現する」 )で梅田望夫が次のように語っている。

  チープ革命と「総表現社会」とは密接につながってくる。自分が表現しようとするモノを、不特定多数に配るのは、かなりのコストがかかった。選ばれた人だけの行為であり、メディアが中心になり、1万人に1人ぐらいの人が表現者として活躍する時代が続いていた。だが、チープ革命が「誰 でも表現者になれる」という可能性をもたらした。そこで現れてくるのが「総表現社会」です。

  誰もが表現できるようになったと言っても、10年前のウェブページのブームと一緒で、これまでだってできた、と言う人もいる。本質的に違うのは、一つには表現する道具がとても安くなったこと。とてもカジュアルに、表現ができるようになった。もう一つは検索エンジンの存在。インターネットを  第1世代と第2世代に分けると、第1世代はリアル世界のアナロジー(相似形)でインターネットを考えていた。例えば、雑誌のアナロジーとして、野球のウェブサイトをつくるには「有名なサイトをつくらなければ多くの人はやってこない。企業がカネをかけ、いいコンテンツそろえ、パッケージにしなければ」という発想だった。だが、検索エンジンの登場で、容易に未知のコンテンツに出会うことができるようになった。何かを知りたいと思ったら検索エンジンに聞く。友達に「見にきて」とでも言わない限り、誰も来てくれなかったホームページにも、検索エンジン経由で、見知らぬ人も来てくれる。参加者の拡大が、ウェブ全体に貢献する構造ができた。

  横道に逸れるが、『ロングテール』、『フリー』の著者で、Wired の編集長クリス・アンダーソン(Chris Anderson)は、その先に、クラウドソーシング(crowdsourcing)を活用した "C to B" (customer to business) の製造形態だという。設計ツールが個人でも購入できる価格になり、労働力が廉価な新興諸国の工場へのアウトソースが Web ベースでできるようになったため、ほんの数人で「マイクロ工場(micro factory)」を作り、製造メーカーを起業することが可能となり、デジタルコンテンツやソフトウェア(ビット)だけでなく、ハードウェア製品(アトム)もロングテール化し、そこに一般の人々が参加できる「新産業革命」の時代の到来である。これはわたしが言って来た『デジタル革命』の第二次産業領域の変革をさす。クリス・アンダーソンは、"In the Next Industrial Revolution, Atoms are the New Bits"(Wired Feb. 2010、「次の産業革命では、アトムが新たなビットとなる」)という記事で、自分の体験を交えながら、未来の製造業を描き出している。この記事のメインアイディアは、数分のビデオにまとめられている。

そして、その手順を「夢のかなえ方(How to Build Your Dream)」で次のように例示している。

 産業が民主化する時代には、すべてのガレージがマイクロ工場になれる。すべての市民がマイクロ起業家になれる。すばらしいアイディアを、すばらしい製品に変えるやり方は次の通りである:

  1. Invent(発明する):
    • 特許局の Web サイトをチェックして先にアイディアが出ていないか確認しよう。
  2. Design(デザイン・設計する):
    • 無料の BlenderSketchUp で 3D デジタルモデルを作ろう。あるいは誰かの設計をダウンロードし、自分のアイディアと結合させよう。
  3. Prototype(プロトタイプを作る):
    • MakerBot のようなデスクトップの 3D プリンタが $1,000 以下で買える。ファイルをアップロードして、ABS プラスティックで自分のビジョンが形になるのを見つめよう。
  4. Manufacture(生産・製造する):
    • ガレージが手狭になったら、グローバルにアウトソースしよう。Alibaba.com で中国のパートナー工場を見つけることができる。
  5. Sell(販売する):
    • SparkFun のようなオンラインストアを通じて直接顧客に販売しよう。あるいは、Yahoo や Web Studio のような会社を通じて自分の EC サイトを始めよう。


  ここでは紹介のみ記載し本筋に戻る。
  ロングテール論というのは、商品のアイテム数を横軸にして、売上高を縦軸にすると、上図のような曲線分布を示すようになり、この形が首は高くて尻尾の長い恐竜に似るという現象に対し、この横軸に長い尻尾(ロングテール)は、従来までのマーケティング理論では除外されるべきアイテム群だったが、通販やインターネットの技術進化により無店舗販売が隆盛になると、店頭在庫のリスクを考えなくても良い販売形態が普及するようになる。具体的には書籍販売のアマゾンや、ショッピングモールの楽天等をの無店舗販売網では棚陳列の制約は受け難い。ヒット商品でもマイナーなニッチ商品でも売上利益への貢献は原則的に同様だ。ニッチ商品の方が実店舗との価格競争が無いだけに、アイテム単体での利益率は高い傾向を持つ。実際にアマゾンでは、テール(ニッチ)商品の売上比率が増加し、収益向上に役立っているという。消費者のニーズも、実店舗には無い商品が無限に選択できるようになるため、テール部の売上は増え、逆に画一的なヒット商品の売上は頭打ちになるという現象が起き、「ニッチなテール商品群に注目」が戦略として成立する。しかしながら、店頭在庫を持たないネットショップ事業とはいえ、商品のアイテム数をアマゾン並みに揃えるには、カタログの整備や仕入先の確保など問題点になる。これを避けるために絞り込みの調整あるいは最適化を必要となる。

 『ネットショッピング論』へのアプローチでネット検索していると『小規模ネットショップ!成功の実話』というサイトの目次に目がとまった※1

  1. 不必要な情報は削除!
  2. 送料無料で攻める!
  3. 日付をしっかり書く!
  4. サイト内検索の比較
  5. 全文検索機能の導入手順
  6. 商品検索?全文検索?
  7. ショッピングカートの選び方
  8. 関連商品をアピールする方法!
  9. シリーズで分けグループで売る!
  10. 長編記事を分ける理由
  11. 心に響く商品説明!
  12. ちゃんと自己紹介してますか?
  13. セールストークの達人
  14. リピート率と好感度
  15. 誰でも出来る好感度アップ! メール基礎編
  16. >お客様の声をいっぱい集めたい!
  17. お客様の声を取り入れる
  18. 「毎日が激安」のお店は成功しない!
  19. サブタイトルで自分をアピール!
  20. ショッピングカートの選び方
  21. アクセス数=成約率 は間違いだ!
  22. 玄関は何個あっても困らない!
  23. ネットショップ立ち上げに必要な物とは?
  24. テーマ・こだわりは放っておくと腐る!?
  25. Yahoo Google デパートの一員になるな!
  26. あなたのショップの"テーマ"は?
  27. 更新しない週の次週はアクセスは激減する!?



関連情報

No.ItemDate
01デジタル革命U|表現のビジネス2011.02.14
02特集|ピーピーシーアフィリエイト2011.02.14
03特集|電子商取引論2011.02.14
04写真撮影技術2011.03.22
05アフィリエイト研究 2011.09.29
06サイトマップ研究 2011.09.30

脚注及び関連項目


※1:「ネットショッピング論








『ウェブ進化論』

  • 「ウェブ進化論 ─本当の大変化はこれから始まる」 梅田 望夫 著
  • 『ロングテール』

    • ロングテール(アップデート版)―「売れない商品」を宝の山に変える新戦略 (ハヤカワ新書)

    『FREE』

  • 「FREEで利益を生み出す45の鉄則」 小川忠洋 アスコム

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