SUN ROAD実践編

太陽光発電導入の手順

【企業の場合】

日射量の確保、設置するスペース、設置個所を確認。建設物の図面も用意した上、方位角、積雪や塩害の有無、近隣の高層建築物や樹木の影による影響、モジュール表面の反射光の周辺への影響をチェックします。 また、防火基準、基準風速、積雪量、風致地区、設置建築物の所在地の条例のチェックもあわせて行い、 その上で、設置する太陽光発電システムの容量、通常の電気料金、補助金制度などの条件を加えて、シミュレーションを行い、効果やコストをチェックした上で、契約や施工に進みます。 施工後は、電力会社への手続き、場合によって所轄官庁への手続きが生じます。


【住宅の場合】

販売会社に、自宅の設計図面などを準備し、太光発電システムの設置が可能かどうかの段階からチェックします。可能となれば、日射量の予測や屋根の方位、形状(切妻、寄せ棟、片流れ、入母屋、陸屋根)、屋根材(瓦、スレート、金属板瓦棒)などを元にできるだけ多くのタイプの導入例による見積りを作成します。 変換効率だけに注目せず、年間発電量、コスト、形状、補償などを目的に照らし検討の上決定し、また、余った電力を電力会社へ売り、不足した電力を電力会社から買えるよう、電力会社と「電力受給契約」を行います。


太陽光発電のメーカ比較

  ユーザーサイドから考えれば、(1)太陽光発電システムという総合的な評価をどうすればいいのかわかりにくい。(2)技術変化が激しいという二点が大きな障害にとなってと思われるます。前者は、太陽光発電システムは、太陽光発電パネルやパワーコンディショナの性能だけではなく、その他の付随品、保証、サポート体制、価格、耐久性など、比較評価すべき項目は多岐にわたるためです。そして、後者は、技術変化が激しく、10年以上の耐用年数を前提に設備投資を考える必要がある現状ではどうしても二の足を踏んでしまうのも仕方ない話です。
  そこでは、各メーカーで保障内容を比較してみると、10年間の太陽光発電パネルの出力保証というのは各メーカー共通ですが、システム構成機器(パワーコンディショナを含む)全体を保証と、太陽光発電パネルのみの保証であったして不安材料となります。仮に、税法上の太陽光発電の償却年数は17年ということなので、20年前後として仮定し、パワーコンディショナが仮に10年しか持たないとすればシステムの保証は10年となりますが、ここでは20年と仮定します。

【前提】

(1)年間所要電力量〔kWh/年〕   5,000
(2)パネル変換効率〔%〕        15
(3)日照時間〔Hr/日〕           3.1
(4)所要パネル面積〔u〕   29.5(=5,000÷365÷3.1÷15×100)




オール電化を見通し、必要電力を概算してみましたが、パネル面積にして約18畳となります。

※売電メーターは電力会社に売った電力量を記録し、買電メーターは電力会社から買った電力を記録します。電力会社からの入金と電力会社への支払いは、それぞれのメーターを元に行われるので、売り買いを相殺することはしません。太陽光発電が電気を多く作るのは昼間なので、昼間は売電メーターが動きます。夜間は発電をしませんので、当然買電メーターが動きます。ここで、昼間は高く、夜間は安い時間帯別契約をしておけば、安く買って高く売ることができるのです。売電と買電の電力量が同じでも、金額的には支払いよりも入金が多くなります。

※パワーコンディショナへの入力電圧は、範囲が決まっているので、太陽光発電パネルを直列につなぎ、ある程度の電圧にします。例えば、太陽光発電パネル1枚の電圧が68V(C社)、パワーコンディショナの入力電圧が70〜380V(C社)だとします。そうすると、最低でも2枚(136V)にして、パワーコンディショナーを作動させます。ただし、1枚が68Vと言っても最大電圧なので、2枚の直列では朝夕や雲り空の場合70Vを割ってしまい、パワーコンディショナの最低入力電圧以下となり出力されません。そのため、最低3枚(204V)は直列につなぐことで回避します(4枚であれば272V、5枚であれば340Vになり、最大入力電圧に近ければ近いほど有利)。

※発電モニターは、宅内の消費量、買電量、売電量などをグラフィカルに表示してくれる発電モニタです。

太陽光発電導入費用例

太陽光発電を導入しようとした時、まず始めにすることは見積をとります。同じシステムであっても、設置する屋根や建物は様々ですので、その屋根にはどれくらいの容量のシステムを、どれくらいの工事費で設置できるか見積ってもらう必要があります。また、それと同時に予想発電量の見積も行う必要があります。周囲の建物の状況を把握し、正確な予想発電量を出すためにも、現地調査が前提となります。
  通常、必要な部材(太陽電池、パワーコンディショナ、ケーブル、架台)と工事費、諸経費などが記載されており、最後に値引きされて総費用が明記されます。

表 太陽発電見積例
品 名仕 様数量単位単 価金 額
太陽電池□□□-□□24108,0002,419,200
パワーコンディショナ□□□□□1300,000300,000
接続ユニット□□□□135,00035,000
ラックシステム□□□方式1266,000266,000
設置工事費-360,000360,000
売電メータ-114,020 14,020
合計-3,394,220
値引き--1,054,220
消費税-117,000
税込み金額-2,457,000

性能の品位はコストに集約

  ユーザにとって太陽光発電システムの性能の最終評価はコストに行き着きます。実際に日本の市場にでているメーカ4社を比較し、コスト実績を試算してみましょう。

【前提】

  先ず、年間発電量はオール電化を想定して少し多めに設定しました。日照時間は前述の1日3.1時間とし、パネル変換効率(=モジュール変換効率)は13.0〜17.0%、パワーコンディショナ変換効率は94.0%〜96.5%としました。「年間発電量」は10u当たりの数値、発電性能は1u当たりのパネル、コンディショナの変換効率を積和した発電量を、またパネル面積は所要発電量を得るための設置すべきパネル面積の数値です。下表中段の項目と数値は設備設置工事概算見積もり金額で、実際に設置する場合には精査が必要です。また、下段は原価償却中と原価償却後の経費比較計算した数値です。17年定額償却として計算しています(これとは別に定率償却方式があります)。補修費は設備設置工事費の 総額の10%と設定、償却年数で割った金額を年間経費としましたが、これも精査する必要があります。そして、経費と電力費(kWh当たり28円)を差し引き原価償却中及び原価償却後の経済性を試算しました。

  表3 太陽光発電システムの経済性試算 

  それによると、4社とも原価償却中はメリットがでない結果となりました。また、原価償却後は電力費支出が軽減される分メリットとして効果が出てくることを意味していますが、実際は補修費が出費するので、余剰電力の買い取りがなければ収支はマイナスとなります。この様に設備が30年まで使えれば、最大で160万円余りの収入なる格好になりますが、経済面だけでなく、寧ろ、CO2量の削減といった環境面での効果を強調しておきたい思います。現実的には量産効果や技術革新の相乗効果が発揮され近未来には、より一層の経済面や環境面への良循環期に入るものと期待されます。

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